コース: エグゼクティブとしての振る舞い方を身につけるには

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心のあり方とエグゼクティブプレゼンス

心のあり方とエグゼクティブプレゼンス

著名人のプレゼンスを人々に 評価してもらう研究をしていると、 ほぼ全員から高く評価される人物に、 コリン・パウエル元国務長官がいます。 エグゼクティブプレゼンスの 第3の要素である落ち着きを 体現する人物です。 パウエルが8千人を前に、 リーダーシップについて 講演した時のことです。 最後の質疑応答で、聴衆の1人が、 演題にまったく関係ない上に 無礼きわまりない質問を投げかけました。 「奥様が精神面の不調で治療を 受けているそうですが、 何かコメントは」。 聴衆は息をのみ、言葉を失いました。 こうした状況では、過剰に反応するか、 ほとんど反応しないことで、 多くの著名人が評判を落としています。 果たしてパウエルは、 無礼な質問に怒るあまり、 リーダーにふさわしくない 言動をするでしょうか。 それとも、妻のことを公言された 衝撃に呆然とするでしょうか。 もちろん内心では、相手への強い怒りや、 プライベートな事情を 暴露されたことへの悲しみを 感じていたでしょう。 それでも彼は取り乱しませんでした。 また、プレゼンスが高くない人に よくある紋切り型の応答もしませんでした。 質問から逃げなかったのです。 痛みを避けて質問を遠ざけることは しませんでした。 押し寄せる感情を完璧に コントロールしたのです。 彼はひと呼吸置くと、 相手にまっすぐこう言いました。 「お言葉ですが、 あなたの世界一大切な人が苦しんでいたら、 全力で救おうとしませんか。 それが問題ですか」。 圧巻の返答でした。 ここで彼が見せた想定外の受け答えは、 どんな演説よりも効果的でした。 落ち着きには、危機さえも チャンスに変える力があり、 その真価は意外な瞬間に現れます。 どんな人でも衝撃を受けるような質問に、 彼はしっかりと落ち着いて答えたのです。 講演で語ったリーダーシップを、 すぐに自らがとっさの行動で実践して 見せたのです。 高いエグゼクティブプレゼンスの持ち主は、 公衆の面前で想定外の事態に直面しても、 感情を乱されません。 常に落ち着いています。 感情の浮き沈みに左右されないので、 仕事や評判を損なう失敗をしません。 ストレスや不安で自分を失うことはせず、 感情を上手に伝えます。 感情を巧みに使えることは、 エグゼクティブプレゼンスの特徴の ひとつですが、…

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