効果的な所作を身につける

世界的な広告会社の 元トップ、シャーロット・ビアーズの 言葉を紹介します。 「顧客や取引先や社員が、 最初に認識して、最後まで覚えているのは、 自分たちから見たあなたが どんな人物かということです」。 あなたの言動がきわめて重要なのは、 それが人々から見たあなたを 形作るからです。 常に高いプレゼンスを発揮する 人物の行動パターンを、 ２回に分けて見ていきましょう。 まず、このレッスンでは所作を扱います。 話し方はその次です。 ではさっそく、所作による 非言語コミュニケーションから 解説していきます。 ５つの行動パターンから、 直すべき点や習慣にすべき点を 見つけてください。 第１に姿勢です。 背筋を伸ばし、 そわそわしたり固まったりせず、 両足を安定させて、まっすぐに立ったり、 座わったりします。 メッセージを運ぶ器として身体を意識し、 常に骨格から正しい位置で安定した動きに なるよう心がけましょう。 会合の準備に姿勢も加えましょう。 重要な会合の前に、 たった２分間自信に満ちた 姿勢を取るだけで、 より落ち着けるという研究結果もあります。 第２に動作です。 歩く時は、一定のペースを保ち、 目的を持って無駄なく スムーズに移動しましょう。 両手や両腕の動きも同様です。 意図に合った無駄のない動きをしましょう。 不自然に見えない落ち着いた 動作を心がけてください。 第３に表情です。 その場に合った感情を表しましょう。 怒りや驚きを極端に顔に出したり、 道化のようにおどけた表情を したりすることは禁物です。 常軌を逸した人物や、 未熟な人格と思われがちです。 場面に応じた笑顔も重要です。 南アフリカのラマポーザ大統領は、 マンデラの笑顔について 次のように語っています。 国内の白人に対しては、 わだかまりなく共感している ということを示し、黒人に対しては、 共に明るく勝利しようという メッセージを伝える笑顔だった、 というのです。 第４に視線です。 不自然に目をそらすと 自信のなさを印象づけます。 視線の向け方については、 国や状況に応じたルールに配慮しつつ、 礼にかなった範囲で目を合わせましょう。 目と目で理解し合えるように、 相手とつながることを心がけましょう。 第５は身だしなみです。 これも国や組織などによって ルールが異なりますが、…