コース: エグゼクティブとしての振る舞い方を身につけるには

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行動パターンとエグゼクティブプレゼンス

行動パターンとエグゼクティブプレゼンス

1970 年代の研究結果で、 人は出会う相手への印象をわずか 4分で固めてしまうことが 明らかになりました。 たった4分で、どこまで自分がわかるのか、 と思うかもしれませんが、 この4分が大きいのです。 その理由は、エグゼクティブプレゼンスの 第4の要素である投影、すなわち行動です。 さらに調べると、最初の出会いの中でも、 たった数秒間に見たものが、 その後の印象に関わる場合が あることがわかってきました。 私はよく、セミナーの場で協力者を募り、 入場してしばらく立ち、着席する様子を 全員に見てもらっています。 これだけで、見ていた人たちに その人の自信や好感度について 採点してもらうと、 一致率は8割以上になります。 行動パターンはプレゼンス強化に重要です。 些細な違いも重なれば 大きな印象の差になるからです。 人間は無意識のうちに パターンを認識して、 相手への印象を短時間で 形成するようにできています。 例外もありますが、 普通は理性で抑えようとしても そうなってしまいます。 理不尽でアンフェアな習性ですが、 これが現実です。 善悪はさておき、 認知の過程が省力化されるのです。 祖先の生存にパターン認識と迅速な判断が 不可欠だったためとも言われますが、 この現実を常に念頭に置いて、 有利に活用しましょう。 今も残るその歴史的な実例が、 史上初めてテレビ中継された 米国大統領選の討論会です。 今まであらゆる角度から 研究されてきたこの討論会は、 当時まだ多くの有権者がテレビではなく ラジオで聴いていたため、 格好の比較実験となったのです。 候補者の表情や動きを見た人と、 見なかった人がいたわけです。 この映像を使った私の研究では、 ケネディがプレゼンスで優勢と 評価されています。 当時のテレビ視聴組と同じ評価です。 一方ラジオ組は、ニクソンが討論に 勝ったと思いました。 さらに興味深いのは、 開始早々、 候補者の紹介が行われているだけの段階で、 明らかな差が見られることです。 2人が言葉を発する前から、 両者の行動がテレビ視聴者への印象の差に つながっていったのです。 ケネディは、ゆったりと座って 脚を自然に組み、 視線を観客に向け、両手は軽く重ねて、 紹介されると軽くうなずきます。 8年間副大統領を務め、 経歴では優勢なニクソンは、 落ち着かない様子です。…

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