コース: 適切な意思決定をするには

全く予測不可能な成果に対処する

コース: 適切な意思決定をするには

全く予測不可能な成果に対処する

直面しうる曖昧さの4つ目の状態は まったく予測不可能な成果です。 私がトランプを一枚渡すとします。 クラブの7です。 もう一枚ダイヤのクイーンを渡します。 次のカードは UNO のカードです。 さらにジョーカーを渡して、次は クレジットカードです。 その次はグリーティングカード 野球カードに SIM カード 次がどうなるのかまったくわかりませんね。 私が次に渡すカードを予想する術はなく 予測できません。 多くの情報があっても次のカードについて 予測できるシナリオを作るとなると 四苦八苦するでしょう。 私が、次のカードが何かに 100 ドル賭けませんか、と言ったら 賭けに出ますか。 その賭けの獲得金額が 1000 ドル 10 万ドル、100 万ドルとなれば どの時点で賭けに出ますか。 ここでは曖昧さがとても大きく 得た情報の価値が非常に高くなります。 まったく予測不可能な曖昧さがある状況では 時間をかけて追加のデータを集め 起こりうる状況を考える事で 的確な意思決定につながります。 曖昧さを減らす方法として段階的な 意思決定があります。 ある意思決定をして追加のデータを集め さらに別の意思決定をするというように 大きな意思決定を細分化して リスクを減らします。 例を挙げて説明しましょう。 カリフォルニア州のある会社で 提供サービスをさらに展開したいため インドに参入する事を決めました。 この状況では多くの曖昧さがあります。 まず新サービスがどう受け止められるか 不明です。 その地域にまったく初めてサービスを 提供するのです。 競合他社はどう反応するでしょうか。 サービスの提供方法を監督する 規制当局があるかもしれません。 その規制当局がサービスの提供可否を どのようにして決めるのか まったくわかりません。 市場の従業員の能力も不明です。 サービスを実際に提供できる人材を 確保できるのか、また インド市場の将来的な景気も不明です。 この大きな意思決定を見ると 曖昧さが生じる原因が多くあり まさに成果がまったく予測不可能な 状況に直面しています。 こうしたすべての曖昧さを減らすことが 重要です。 そのためにどのような対策が できるでしょうか。 インド市場で小規模な試験調査を実施して サービスの受け止められ方を 測ることができます。 また提供するサービスに対して 考えられる取り決めや規制について 規制当局に尋ねることもできるでしょう。 さらに競合他社のサービスが インド市場にどう合っているのか 分析します。 競合他社の年次報告書を見て 戦略計画を調べたり 過去にサービスについて他社と しのぎを削った時の反応を確認します。 インドの景気予測を参考にして サービスに影響しそうな傾向を 把握することもできます。 新しい地域への参入という 大きな意思決定をする際には こうした追加情報を集めることが重要です。 まったく予測不可能な曖昧さがある 状況に陥った場合は 追加情報を集めて 曖昧さを減らすことが最も重要です。 そうすれば意思決定の際に直面する 最終的なリスクを減らすことができます。

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