コース: データサイエンスの基礎:基本

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人工知能(AI)について

人工知能(AI)について

人の脳の働きには 謎めいたところがあります。 概念上も経験上もまったく異なる出来事が、 同じ認知空間を占めていることもあり、 そのため、時にそれぞれの区別が あいまいになったりします。 このように人々が 混同しがちなものの中には、 データサイエンスと AI も 含まれています。 実際、この2つは異なるものなので、 何が同じで何が違うかを 明らかにしなければなりません。 その前提として、分類と定義とは 何かという話をします。 そもそも、分類とは構成概念の一種です。 分類という実体が存在するわけでは ありません。 物事の捉え方として分類があるのです。 分類があるということを脳が 認知することで、構成概念ができます。 その分類がどんなものであるかは、 どのように認知するかによって 千差万別です。 また、分類と定義は、特定の機能を 果たすためにあるものです。 どちらも、ただそこに存在するものとして あるわけではなく、誰かが何らかの機能を 果たすための道具として 作り出したものです。 さらに、構成概念をどのように使うかは、 必要性に応じて変わってきます。 どういうことかというと、 その時々の目的次第では、 構成概念のあり方を変えたり前提を 変えたりする必要が出てくるからです。 構成概念それ自体が揺るぎない 真実というわけではなく、 便宜上の存在であり、 言い表し方に過ぎないからです。 構成概念や定義のこうした性質は、 「トマトは果実か野菜か」という 議論に似ています。 トマトが本来なら果実であることは 誰もが知るところですが、 フルーツの盛り合わせに入ることは ありません。 ニンジンやセロリとともに 野菜として食べられています。 実を言うと、この問題は簡単に 説明がつきます。 果実が植物学用語であるのに対し、 野菜は食物としての呼び名です。 本来この2つは対義語ではないのですが、 そのことを踏まえていないと 「どちらなのか」と混乱してしまうのです。 分類の難しさは、音楽や映画を分類しようと 試みたことがある人も 実感しているでしょう。 ヒップホップ、オペラ、 ヘビーメタルといった ジャンルの中にも、 無数のカテゴリーがあるからです。 私はだいぶ前に、音楽を純粋な カテゴリー別に分類することはやめて、 自分が一緒に聴きたい楽曲同士を まとめて整理するのが一番いい…

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