コース: 顧客サービスの基礎

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負の感情を予防する

負の感情を予防する

気が立っている顧客への対応は、 顧客サービスでも特に難しい領域です。 ここでは、顧客の怒りを未然に防ぐための 手法を紹介します。 先回りの同意です。 この手法の鍵は、顧客の怒りを 買いそうな状況を未然に察知し、 その不満に先回りして寄り添うことで 爆発を防ぐという、予防的な発想です。 次の例は、オンラインで予約した 商品の受け取りを巡る、一場面です。 よく調べましたが、 在庫がありませんでした。 サイトが間違っていたようです。 いやでも、オンラインで予約しています。 わざわざ来たのに。 店に在庫がないとなれば 顧客はもちろん怒りますが、 顧客が怒る原因は、 問題それ自体ではありません。 店側の誠意が感じられないから怒るのです。 先回りの同意は、顧客がこうした理由で 立腹することを防ぎます。 今の場面で、先回りの同意を使うと どうなるか見てみましょう。 よく調べましたが、 在庫がありませんでした。 ご来店いただいたのに、 申し訳ございません。 別の方法ですぐご用意します。 そうですか。 現在ほかの店に在庫が1点ありますので、 店頭をご希望なら、 お取り置きを手配します。 お届けがよろしければ、 明日の配達で送料は無料です。 ありがとうございます。 急がないので、自宅に届けてもらえますか。 かしこまりました。 顧客はまだ残念そうですが、 最初ほど感情的ではありません。 この手法には、3つのポイントがあります。 まず、顧客が怒る前に問題を 察知することが必要です。 すでに感情を爆発させた顧客には 効果がないからです。 次に、顧客の思いに寄り添うことで、 感情の爆発を抑えます。 もちろん、問題を解決することも必要です。 この手法をあなたの仕事に応用するには、 顧客が苛立ちやすいと 思われる状況の察知に努めます。 たとえば、長く待たせたとき、 手違いがあったときなどです。 そのときは、「お待たせして 申し訳ございません」など 顧客の思いに寄り添い、 その上で問題を解決します。 成功の鍵は、先回り可能な状況を、 顧客が感情的になる前に 察知できるかどうかです。 うまく運べば顧客満足は向上し、 問題がこじれることも少なくなります。

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