コース: 顧客サービスの基礎

顧客のニーズを見出す

顧客ごとにサービスニーズを 正しく把握することは、 期待に確実に応え、 さらにそれを上回るサービスを 提供するために不可欠なことです。 1人として同じ顧客はいません。 性格、ニーズ、期待にも違いがあります。 ニーズの把握には、顧客側の視点から サービスを捉え直すという 発想の転換が必要です。 パズルで発想の転換に挑戦してみましょう。 このレッスンを一時停止して、 こちらのファイルをダウンロードするか、 手近な紙に問題を 書き写して考えてください。 ここにある9個の点を、 4本の直線で一筆書きして結べますか。 4本の直線は、 必ず一気に続けて書いてください。 途中で切ってはいけません。 一時停止して、よく考えてみてください。 私もそうでしたが、 最初はなかなか正解にたどり着けません。 正解に必要なのは、9個の点という 枠にとらわれない思考をすることです。 人の目には、実在しない枠が見えるのです。 このような見え方は、 人の自然な認知機能なのですが、 これはサービスにも言えます。 思考を型にはめて、 別の視点を見落としがちです。 既存の枠を超えて、サービスを 顧客側の視点から見直す練習をしてみます。 まず、あなたの主な仕事を書き出します。 こちらは、技術サポートの担当者の例です。 ソフトウェアの問題解決支援、 問題を予防する情報の提供、 顧客の声による問題発見、 といった項目が挙がりました。 次は、顧客側の視点で、 これらのサービスを見直してみましょう。 利用する顧客にとっては、 短時間での業務再開支援、 ソフトウェアの機能活用支援、 ソフトウェアの有用性への 信頼向上が考えられます。 顧客が求めるものは時に見えにくく、 必ず口にされるとも限りません。 安易に一般化してはいけません。 理屈では割り切れないニーズを、 個別に見出そうとする 努力を続ける人だけが、 優れた顧客サービスを提供できるのです。

目次