コース: クリティカルシンキング

クリティカルシンキングを指導する

コース: クリティカルシンキング

クリティカルシンキングを指導する

クリティカルシンキングのスキルは、 個人はもちろん、 チームで活用すれば、 より大きな効果が得られます。 チームでうまく実践するための 簡単な方法がいくつかあります。 1つ目に、チームのメンバーへなぜなぜ分析、 So-What(ソーワット)分析、 ビジネスブローアップの手法を伝授し、 問題のスコープを適切に定める方法を 理解してもらいましょう。 うまく説明し、 チーム内の理解度が深まるにつれ、 日常的に活用される頻度も増えます。 2つ目に、チームがそれらの手法を 実際に活用する機会を用意します。 問題解決に取り組む際は、 これらの手法を活用すること、 そのことが結果にどのように反映されたか について報告が必要であることを伝えます。 3つ目に、手法の活用方法については コーチングが必要になります。 報告される分析結果に 注目しすぎないようにしてください。 結果も重要ですが、どのようにしてそれを 導き出したかについても話をします。 80 対 20 の法則を使用したか。 洞察を効率的に得られたか。 洞察を得たら、 ハイロードの視点に立ち返ったか。 手法を効果的に活用できているか についてコーチングを行います。 4つ目に、これらの手法の活用について、 チームに責任を持たせます。 チームメンバーから分析結果の 報告があったとしても、 解決策がもたらす結果についての 考察が不十分だった場合は、 じっくり再考するよう指示を 与えなければなりません。 新しい手法を使用する責任を 負わせることは簡単ではありませんが、 責任が大きいほど、チームが自主的に 実践することが期待できます。 私はこれを苦労して習得しました。 かつて、クリティカルシンキングスキル について非常に厳しい上司がいました。 分析を行い、上司に報告に行くといつも 「なぜその分析を行ったのですか」 「どのように分析しましたか」と 尋ねられたものです。 「なぜその計算を行ったのですか」 「なぜこの解決策を提案しているのですか」 「その解決策は問題記述と どう結びつきますか」 「この解決策は将来的に どのような結果をもたらしますか」 彼が納得のいく回答ができなかった場合、 こう指示されました。 「もう一度よく考えてください。 午後にまた話をしましょう」 私にとっては楽しい会話では ありませんでしたが、 上司と毎日話をするうちに、 わずか2か月という非常に短期間のうちに、 私のクリティカルシンキングスキルは 大きく向上しました。 彼は、重点的に取り組むべきことは ただ解決策を出すことではなく、 そのやり方や過程であるということを 教えてくれました。 上司は具体的な手法を伝授し、 実際に活用する機会を用意し、 コーチングで導いてくれました。 さらに、有効活用する責務を私自身に 持たせてくれたおかげで、 私は非常に短期間でスキルを 習得できたのです。 チームにクリティカルシンキングを 浸透させたい場合は、次のことを検討します。 いつ手法を教えるのか。 それらの手法を日常業務に活用するために どのような機会を与えるのか。 どのようにコーチングするのか。 解決策だけに注目するのではなく、 クリティカルシンキングスキルを 有効に活用できるよう導きます。 また、チームが手法を実践できていない時は チームに責任を負わせる、 という難しい課題もあります。 チームのクリティカルシンキングの 能力を向上させるには、 リーダーの重点的な取り組みが必要です。 そうすれば、 チームのスキルは短期間で向上し、 より優れた解決策をより早期に 導き出せるようになるでしょう。

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