コース: 説得力のあるビジネスプレゼンテーションを行うには

練習して上達する

マルコム・グラッドウェルは著書で、 技能の習得には 1万時間かかると述べました。 技能を身につけるために集中して 努力を重ねれば、誰でも 一流になれると主張しています。 プレゼンテーションも、詳細に気を配り、 情熱を持って練習と準備をすれば 習得できる技能です。 コツを紹介します。 公私ともに練習しましょう。 プレゼンの概要を聞いて意見を言うように、 同僚に頼みます。 または、家族に題材を 話すのもいいでしょう。 プレゼンの冒頭を音声メールで 残す手もあります。 目標は要点と移行の流れを整理して、 話しかけるようなプレゼンにすることです。 視覚資料を使わずに昼食時や 電話で練習します。 要点の流れを覚えられるように 脳を鍛えましょう。 要点を正しい順番で覚えるために、 頭の中でイメージを作ってもよいでしょう。 流れが身について、用件とつなげ方が 十分に頭に入ったと感じたら、 予行演習に入ります。 実際のプレゼンと同じ部屋や 同じ会議用テーブルで、同じ機器を使って 予行演習できればベストです。 誰かに時間を計ってもらうか、 聞いてもらうほか、録画して 自分で確認します。 実際の様子を自分で振り返ると 多くの学びが得られます。 あー、えー、そのー、などの つなぎ言葉を使っていませんか。 歩き回ったり、そわそわと椅子を 前後に揺らしたり、聴き手の前で 腕や足を組んだりしていませんか。 予行演習では質疑応答も練習できます。 思い浮かびそうな質問を 友達に言ってもらい、このコースで 後ほど紹介する質疑応答のコツを 練習します。 予行演習では視覚資料も使います。 先々のスライドを把握しておき、 視覚資料を背にして練習します。 ややこしい部分や発音が難しい名前、 覚えづらい数字などは、 視覚資料を活用してください。 難しい内容を資料に書いておいて、 自信たっぷりにちらっと振り返って 画面を見ます。 かたまりで練習しましょう。 導入は勢いがあるのに、 終わりがしどろもどろになっている 話し手をよく見ます。 練習で間違えてしまったときに 自然に取る行動を考えれば この謎はすぐ解けます。 どうしますか。やり直しますね。 すると、最初の数分だけを たくさん練習することになり、 最後までエネルギーを保つ練習は ほとんどしないことになります。 3段階で練習しましょう。 導入から最初の要点まで練習します。 そこで休憩です。 別のことをしてから、 練習に戻ります。 今度は2つ目の要点から 3つ目の要点の振り返りまで練習します。 休憩し、別のことをします。 全体の振り返り、締め、質疑応答への 移行は練習の最後のかたまりとして 残しておきます。 練習するときは時間を決めて、 その時間内で行いましょう。 また質疑応答の時間を十分に 残すようにします。 少し短いのは構いません。 長すぎたり聴き手の参加を拒んだりすると、 プレゼンに対する 評価も下がってしまいます。 プレゼンの練習に1万時間かけるよう 勧めるわけではありませんが、 マルコム・グラッドウェルの言う ポイントを覚えて、練習を通じて 完璧に近づけてください。

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