社会現象としてのネガティブな行動

個人の行動を責めるのは簡単です。 勝手な行動をすれば個人の問題です。 確かに、個人は自分の行動に 責任を負いますが、彼らは組織を背景にして 行動していることを 理解する必要があります。 好ましくない行動をする人は 社会的にも感情的にも知性が欠如しており、 ストレスに対処するのが苦手です。 多くの場合、周りから認められたい という願望があり仕事ができる人で、 それが脅かされると攻撃的になります。 彼らは組織文化に即して、 勝手な行為が許され、 さらには普通のことだと考えています。 さらに、調査で、ネガティブな行動を 引き起こしているのは、 官僚主義や階層制度、 し烈な競争などの組織的要因であることが わかっています。 そのほかの要因としては、組織の変革、 変化に抵抗を覚えるベテラン社員、 不明確な職務や任務、 実用的・社会的スキルが 欠如している社員などが挙げられます。 こういった要因が重なると、 状況はさらに悪化します。 リーダーが職場環境に配慮しなければ、 いずれ手に負えなくなり、無礼からいじめ、 さらには暴力にまで発展する 場合があります。 ネガティブな人物と そのターゲットが問題の当事者ですが、 それを目撃して見て見ぬふりを している人も同様です。 その行為に関わっている人と同様に、 これらを傍観したり助長したりする人は、 その行為が普通のことだと考えているか、 今の組織でそれについて注進すれば 報復される可能性があると考えています。 職場環境作りの 鍵を握っているのがリーダーです。 ネガティブな行動を定義したように、 ポジティブな行動も定義し、 それを奨励するような職場環境を 維持することが重要です。 ネガティブな行為が異常であり、 それを行う人が場違いな存在になるような 環境を作りましょう。 ポジティブな行動を促すよう 圧力をかければ、 組織文化は機能するようになります。