コース: 企業の財務諸表分析

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例:フォード社とゼネラルモーターズ社

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コース: 企業の財務諸表分析

例:フォード社とゼネラルモーターズ社

財務比率といえば、 デュポンフレームワークが最も知られた 比率かもしれません。 実際の例で、 フォードモーター社の値を見てから、 ゼネラルモーターズ社の値と比較します。 2018 年度のフォードモーター社の 自己資本利益率、ROE は 10.2%で、 辛うじて通常の値の範囲内です。 2018 年度と 2017 年度の業績を比べると、 2017 年度の ROE は 21.7%でした。 これは気になりますよね。 なぜ 21.7%から 10.2%に 低下したのでしょうか。 これをデュポンフレームワークを 使って考えます。 2018 年度と 2017 年度の デュポンフレームワークの値があります。 フォードモーター社の業績を 収益性、効率性、レバレッジに分けて 示しています。 これらを比較して理由を考えましょう。 まずレバレッジです。 2017 年度のレバレッジの値は 7.26 です。 つまり、資本1ドルあたり 7.26 ドルの資産があります。 2018 年度には少し下がって 7.13 になりますが、 これは ROE が大幅に下がった 主な原因ではありません。 つまり、レバレッジは問題ではありません。 次に効率性です。 2017 年度に比べて、 2018 年度は資産を使って 売上を出す効率性が 0.61 から 0.63 と少し上がっています。 ROE の低下は効率性が 原因でもないことがわかります。 実際、わずかに上がっています。 3つ目の要素である収益性を見ると、 フォードモーター社は ここに問題があったことがわかります。 2017 年度の同社の売上利益率は 4.9%でした。 2018 年度にはこれが 2.3%になっています。 レバレッジは大した問題ではなく、 効率性は問題ありません。 収益性は 4.9%から 2.3%に下がっています。 これは大きな違いです。 2017 年度と 2018 年度を比較した デュポン分析から何がわかるでしょうか。 フォードモーター社の場合、 レバレッジは少し下がり、 効率性は少し上がりました。 また、収益性は大幅に下がりました。 この項目が、ROE が 21.7%から 約半分の 10.2%へと下がった原因です。 次のステップでは、損益計算書を詳しく見て、 どの項目が収益性の大幅な低下に つながっているかを確認します。 ここで、 2018…

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