コース: 企業の財務諸表分析

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デュポン フレームワークを使う

デュポン フレームワークを使う

財務比率といえば、 デュポンフレームワークが 最も知られた比率かもしれません。 100 年以上前、デュポン社の会計士だった F・ドナルドソン・ブラウンは、 異なる事業部門の業績を 比較する方法を考案しました。 垂直統合型のデュポン社では、 多種多様な事業の比較が必要でした。 ブラウンは、収益性、効率性、レバレッジを 全体的な業績を測ひとつの尺度にまとめた、 財務比率分析のフレームワークを 考案しました。 これで、ひとつの企業の事業部門間や、 異なる企業間で、業績を比較できます。 デュポンフレームワークには、 収益性、効率性、レバレッジの 3つの要素があります。 まずレバレッジについて説明します。 レバレッジは、資産を購入するために どれほどの資金を借り入れたかを示します。 なぜ資産を購入するのでしょうか。 企業は、売上を増加させるために 資産を購入します。 レバレッジの指標は、 事業に投入した資本によって どの程度の資産を獲得したかを示します。 借入の場合、資産購入のために どれほど借り入れしたかを示します。 資産を購入する理由は、 売上を生み出すためであり、 効率比はそれを測る尺度です。 売上を生み出すために資産を購入します。 資産1ドルあたりの売上が多いほど、 よいとされます。 では、なぜ売上が必要でしょうか。 これには収益が関わってきます。 売上が多いほど、収益が増えます。 つまり、資金を借り入れて資産を購入し、 資産を購入して売上を生み出し、 売上を生み出して収益を出すのです。 自己資本利益率を見ることで、 オーナーたちが企業に投資した 株主資本の一定額に対して、 どの程度の収益が生み出されたかが わかります。 では、デュポンフレームワークを使って アンサーテン社とベンチマーク社を比較し、 アンサーテン社の状況と、 なぜベンチマーク社に比べて 悪いのかを確認しましょう。 これは、2つの会社の自己資本利益率と、 デュポンフレームワークの分析です。 アンサーテン社の自己資本利益率は 9.3%で、ベンチマーク社は20.3%です。 収益性、効率性、レバレッジについても、 両社を比較できます。 アンサーテン社とベンチマーク社の 収益性、効率性、レバレッジを比較すると、 まずレバレッジの比率が 同じであることに気付きます。 つまり、両社の自己資本利益率の違いは、…

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