コース: 企業の財務諸表分析

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例:ウォルマート社とターゲット社

例:ウォルマート社とターゲット社

百分率財務諸表を使って アンサーテン社を分析しましたが、 実際にも活用できるでしょうか。 例として、ウォルマート社の 損益計算書を見てみましょう。 ここに損益計算書があります。 3年分のデータです。 売上は堅調で、年に約 150 億ドル 増加しています。 素晴らしいですね。 3年分を並べて見られるのは便利ですが、 2019 年度の利益がこれほど 下がった理由も知りたいところです。 ここで、百分率財務諸表を作れば、 非常に効率的に多くの情報を得られます。 作り方は、その年度の損益計算書の すべての値を売上で除算するだけです。 2019 年度の一番下の純利益は、 売上に対する割合が1.4%です。 前に見たように、これは売上利益率です。 2017 年度の値は 2.9%です。 2019 年がこれほど下がったのは なぜでしょうか。 百分率損益計算書では、 このようなことに気づきます。 それぞれの年度の 売上総利益率は 25%程度です。 営業利益はいずれも4%程度です。 しかし税引前利益を見ると、 2019 年度は 2.2%で、 2017 年度は 4.2%です。 営業利益と税引前利益の間に 何かありそうです。 これら2つの値の間に、 83 億ドルの「その他損失」という 項目があります。 この損失が出たのは 2019 年度だけです。 2018 年度にも、 2017 年度にもありません。 この損失はこの年にだけ 発生したようです。 これがわかると、次の年度に役立ちます。 ウォルマート社の売上総利益率は 堅調で、約 25%です。 営業費、販売費、一般管理費の割合も さほど変わりません。 費用は毎年増えてはいますが、 その比率は売上が増加する比率と 同程度です。 ここで、ターゲット社の 百分率損益計算書を見てみましょう。 まず気付くのは、ターゲット社の3年間の 売上利益率はほぼ一定で、 約 3.9%です。 良い値です。 ウォルマート社の売上利益率と比べると、 かなりいい数値です。 売上総利益率を確認します。 ここで気になることがあります。 売上利益率が 30.1%から 29.3%に下がっています。 なぜでしょうか。 営業費、販売費、一般管理費の値も 見てみましょう。 2017 年度の 20.2%から 2019 年度の 20.9%へと、 毎年増加しています。 なぜでしょうか。…

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