自己資本利益率とは

自己資本利益率は、 一定期間における企業の業績を測る 一般的な指標です。 このコースでは、 ROE と呼ばれるこの比率が 何度も出てきます。 ここでは、架空の企業、 アンサーテン社の貸借対照表と 損益計算書を使います。 何がわかるでしょうか。 まず、総資産が 14,500 ドル、 売上が 20,000 ドル、 収益が 700 ドルとなっています。 良い値なんでしょうか。 架空の会社、 ベンチマーク社の値と比較しましょう。 ベンチマーク社とアンサーテン社を並べると 何がわかるでしょうか。 まず気付くのはベンチマーク社の 値の方が大きいことです。 また、ちょっと暗算すると、 売上に対して純利益が高いようです。 しかし、ベンチマーク社とアンサーテン社の 財務諸表を単純に比較するのは 難しいことです。 規模の異なる２つの企業を 比較する手段が必要です。 そこで、まず財務比率を使います。 おなじみの自己資本利益率です。 自己資本利益率は、 純利益を自己資本で除算して算出します。 株主の投資に対する利益を測る指標で、 一般に、ROE と呼ばれます。 自己資本利益率のことです。 ２つの会社の ROE を比べてみます。 ご覧のように、アンサーテン社の 自己資本利益率は約 9.3%です。 ベンチマーク社の 20.3%と比べた時、 何が言えるでしょうか。 アンサーテン社のオーナーたちは、 最終事業年度に投資 100 ドルごとに 9.3 ドルの利益を得たことになります。 これは良い値でしょうか。 20.3%よりは良くないですが、 9.3%という値自体はどうでしょう。 一般的に、自己資本利益率、 ROE が20%を超えると、 非常に好調と言えます。 10%を下回るとあまり良くありません。 通常、大部分の企業は 10%から 20%の間です。 つまり、アンサーテン社の 9.3%はあまり良くありません。 例として、いくつかの企業の 値を見てみましょう。 Apple 社は ROE が56%で、 大成功と言えます。 素晴らしい値です。 デルタ航空も業績が特に好調で、 29%です。 ユナイテッド航空、マイクロソフト社、 ゼネラルモーターズ社は 18.5%から 21.3%と良い値です。 フォードモーター社には厳しい年で、 ROE は 10.2%でした。 通常値の範囲で最も低い値です。…