コース: 企業の財務諸表分析

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流動比率の理論と実践

流動比率の理論と実践

自己資本利益率のレバレッジの部分に 焦点を当てます。 レバレッジ比率の種類はさまざまですが、 どれも資産の資金調達の状況を 示すものです。 まず、重要な比率の1つである 流動比率について説明します。 それから他のレバレッジ比率も確認します。 流動比率は、 企業の短期のレバレッジだけでなく、 流動性を判断する指標でもあります。 流動性は、企業が債務を短期間で 返済する能力を表します。 短期とは、通常1年以内のことです。 流動比率は流動資産を 流動負債で割って計算します。 流動資産と流動負債について 復習しましょう。 流動資産とは、1年以内に使う、 または現金に変える予定の資産です。 一般的な流動資産の例として、 現金、売掛金、在庫があります。 流動負債とは、1年以内に 支払う予定の負債です。 買掛金は、流動負債の代表的なものです。 サプライヤーに支払うべきお金は 1年以内に支払います。 つまり流動比率は、1年以内に入手する、 または現金になる資産と、 1年以内に支払う必要のある負債の バランスが反映されます。 通常、これには多少の余裕があります。 ナイキ社の 2018 年度の 流動比率は 2.5 です。 アンダーアーマー社の 流動比率は、ほぼ2です。 一般的に、流動比率は2を超えているのが 目安となります。 銀行が借り手に対して望む値は 通常2以上です。 融資の契約においては、 銀行が借り手に対して 流動比率を 1.5 もしくは2以上に 維持するよう求めることが一般的です。 この値を下回ると、 貸し手は不安を感じます。 期限までに支払えず、 債務不履行となる可能性があります。 そのため、一般的に流動比率は 2以上であることが求められます。 しかしこれは、昔からの経験則です。 テクノロジーが発展した現代は、 企業は流動資産をはるかに効率的に 管理できる時代です。 情報システムで在庫を詳細に追跡できるため 以前ほど多くの在庫は必要ありません。 余分な在庫を持つ必要がないのです。 たとえばウォルマート社の場合、 保存期限のある食料品の流動比率は 0.8 にまで下がっています。 ターゲット社の 流動比率は 0.83 です。 同業種の企業は、 流動比率の値も似てきます。 同じ事業をしているなら、 財務の観点でも同じようになるはずです。 昔からの経験則で…

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