コース: コミュニケーションの基礎

4つの構成要素:メッセージ

コース: コミュニケーションの基礎

4つの構成要素:メッセージ

発信者と受信者の間で交わされるものが メッセージであり、 前向きな意図があることが望まれます。 会話の中のメッセージは、 言葉だけでない多くの要素を伴います。 言葉以外に私たちが使うサインや 声の調子などです。 精一杯頑張ったプレゼンのあとに 「とても良かったです」と 言われたとしても、 冷ややかな話し方であれば 言葉のメッセージはその態度によって 覆されます。 発信者はメッセージを考える際に、 言葉遣いや書き方だけでなく、 どの手段を使って発信するかも 考慮する必要があります。 手段にはテキストメッセージ、メール、 電話、対面での会話、メモ、社内チャット、 音声メッセージなどがあります。 上司に連絡する必要がある場合は、 簡単なテキストメッセージを送信し、 電話してもよいかを確認します。 上司は毎日大量のメールを受け取るため、 迅速な決定を行うには、 上司と自分の双方にとって この手段が生産的です。 メールといえば、 ラディカティグループの調査結果は、 恐ろしいものでしたが 驚きではありませんでした。 2015 年にこのテクノロジー市場の 調査会社が発表した報告書によると、 世界中で1日に送受信されるメールの数は 2,050 億通にのぼるといいます。 この数は1年に3%の 着実な増加が見込まれています。 これは、2019 年までには 世界中の1日の送受信メールの数が 2,460 億通になるということを 意味します。 先ほどさまざまな手段を挙げましたが、 この報告書から、メールが世界中の職場で 好まれている伝達方法であることが 分かります。 どの手段を使う場合でも、 メッセージの構成パターンを 検討することは必要です。 情報提供を目的としていれば 受信者が理解する必要があることに 焦点を合わせます。 これは受信者に合った簡潔で 明確なメッセージを作成することで 実現できます。 説得を目的としたメッセージであれば 情報提供と同じ簡潔な 聴き手志向の戦略を取りながらも、 説得するためにアイデアの核となる 主張、根拠、理由を含む論旨を 作成する必要があります。 説得する意図がある場合、 問題と解決策を提示する メッセージを準備してもよいでしょう。 聴き手に2つの選択肢がある場合、 2つを比較するメッセージを構成できます。 構成パターンの特性に関係なく、 一次情報と二次情報をまとめると メッセージはより効果的です。 情報提供だけでなく、 裏付けるような根拠や 例を示すことで記憶に残るもの、 少なくとも理解できるものにします。 たとえば、社内で予定している 翌月の昇進について伝える場合、 この決定に至った理由や、 以前に同様のことを行ったときに 得られた成果などを示します。 メッセージが発信者と受信者のあいだで やり取りされる場合、 聴き手のフィードバックを得られているか、 メッセージの有効性も確認します。 発信者側は、受信者が情報を理解し、 質問や確認を行うための時間を 見込んでおきましょう。 相手の理解を確認する重要な段階を 飛ばしてしまうと、 誤解を生むリスクが生じ、 コミュニケーションプロセス全体で 受信者の存在を軽視している 印象を与えてしまいます。 メッセージはコミュニケーションの 成果物です。 戦略を練り、伝え、 評価する方法に気を配ることで、 あらゆるやり取りにおいて 効果的な話し手となることができます。

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