コース: コミュニケーションの基礎

何かを説明する

コース: コミュニケーションの基礎

何かを説明する

洗濯機の操作は簡単です。 洗濯物の量と水温を選んだら、 洗剤投入口を使います。 見ただけで分かります。 簡単とは偉大です。 それでもどういうわけか、 子供たちが使うと手順が抜けたり、 洗濯物を入れすぎたり、 白い靴下に色が移ったりします。 その責任は親の私にあります。 子供たちが間違えたのは、 私の指示が不十分だったか、 子供たちの認識レベルに 合わせていなかったのかもしれません。 アマンダもジェイクにパワーポイントの 操作方法を教えるのに 苦戦しているようです。 聞いてみましょう。 では、プレゼンで使う動画ファイルを 埋め込む方法を説明しますね。 埋め込みですか? はい。 動画を埋め込むスライドを選んで、 ツールバーで動画アイコンを クリックします。 動画アイコンがありません。 いえ、あるはずです。 ああ、ツールバーが違うみたいですね。 ここでスクロールして、 使いたい動画を選ぶだけです。 動画のファイル形式には 注意したほうがいいですが、 ほとんどの形式が使えるので 問題はないはずです。わかりましたか? はい… では、質問があれば聞いてください。 どうでしょうか。 ジェイクが動画ファイルを 埋め込めるようになったとは思えません。 誰かに何かを説明したり、 教えたりする場合、 次のベストプラクティスを 使ってみましょう。 プロセスか成果物かを判断します。 タスクのやり方が重要なのか、 成果物を得ることが重要なのかを考えます。 判断したら学習者にどちらが 重要であるか示します。 アクション項目をリストアップします。 脳は情報をパターンで捉えて 処理することで効果的に動きます。 マインドマップの専門家 フィリップ・パクは、多くのタイトル、 国旗の色、会社のロゴ、 ゲームの説明が 3種類で構成されていることを示す 有名な図を発表しています。 3は記憶しやすい数字であるようです。 タスクの説明では、手順を 3つくらいの段階にまとめましょう。 アマンダは手順を操作前、 操作中、操作後の段階にまとめ、 操作前のファイル設定、 操作中のファイルの埋め込み、 操作後のテストというように、 ジェイクに説明すれば よかったかもしれません。 アクション項目はリストアップすることで 従いやすくなります。 それから、学習者のニーズに対応します。 相手が全体像を把握する人と段階を追って 把握する人のどちらであるかを 確認しましょう。 成果物がどう使われるかを 見せることもできます。 たとえばジェイクに、顧客が動画を見ている 様子を見せるなどです。 人によっては説明書や、操作前、操作中、 操作後に何をすべきかの手順が 必要な場合もあります。 短い動画チュートリアルを見ることで 理解が深まる人もいます。 学習者を把握し、目的、理由、 方法の理論を使いましょう。 多くの学習者は、方法を処理するために まず理由を理解する必要があります。 理由をよく説明することで、 方法を受け入れてもらえるのです。 ジェイクの場合、アマンダは動画の 埋め込みを使う根拠を うまく示していませんでした。 埋め込みにすれば、相手が先を急いで 気が取られるのを防ぎ、 プレゼン中のミスを防ぐことができる 可能性があります。 理由が何であれ、 アマンダは理由を説明することなく、 方法の説明に移ってしまっていました。 プロセスを尊重しタスクが なぜ重要なのか伝えます。 学習者に説明してもらいます。 教わったプロセスを、 学習者が示して説明するのです。 学習者が自分の考えを 説明しているあいだは、 割り込んで訂正したいという 衝動を抑えましょう。 学習者が安全な環境で 練習できるようにします。 機会を提供するのです。 このスキルを日々の業務で使うには、 説明ツールキットを活用してください。 タスクについて人に教えるスキルを 習得するための 3つの演習を用意しています。

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