コース: コミュニケーションの基礎

アイデアを提案する

コース: コミュニケーションの基礎

アイデアを提案する

営業担当者でなくても、 アイデアを提案して承認を 得なければならない場面があります。 コミュニケーションの構成要素を基に、 影響の与え方を学びましょう。 まず、自分が承認を 受ける必要がある人物と、 その同意を得るのに必要な要素を考えます。 アイデアから聴き手が得られる 利益が思い浮かばないなら、 計画の見直しが必要です。 提案では相手を第一に考えます。 影響を与えたい人物の意思決定の スタイルについて考えます。 データや最終利益を検討することで 意思決定を行う、分析思考型ですか。 人に対する影響を検討することで 意思決定を行う、感情型ですか。 頭か心か、思考型か感情型かを考えます。 思考型の場合は、根拠、事実、 比較、基準データが必要です。 感情型の場合は、人が利益を得られること、 価値観が重視されること、 調和が維持されることが必要です。 次に、メッセージを検討します。 アイデアの提案で効果的な 構成パターンは、目的、理由、方法です。 提案内容の概要を速やかに示します。 よいアイデアであることを示す 説得力のある理由を数個示します。 理由を明確な根拠、統計、顧客の声、 事例、データ、具体例などで裏付けます。 理由が意思決定者の価値観や 優先事項に沿うようにします。 最後に、アイデアをどう実施するかを 意思決定者に説明します。 目的、理由、方法を示して 実現可能性を証明します。 では、案件に担当者を追加してもらうために 影響を与える例を紹介します。 意思決定者が感情型であると 分かっている前提です。 提案内容から始めるのが効果的であるため、 次のように言います。 担当者がもう一人必要です。 提案内容を説明したら、 そのアイデアの理由を示し、 理由を根拠で裏付けます。 次のように言いましょう。 計算の結果、この要素だけで 200 から 250 時間の工数が必要です。 1人では大変すぎます。 今度は心に訴えかけます。 次のようにクライアントのためだと 説明します。 評判とロイヤルティを守りたいのです。 最後に、アイデアの実現方法を 説明します。 こう言います。 コストがかかるため、 予算の調整方法を模索しました。 私の提案について意見を 聞かせていただけませんか。 目的、理由、方法のパターンは このように使います。 影響を与えるには、 「状況」の構成要素も 考慮に入れる必要があります。 タイミング、場所、意思決定者との 関係についてよく考えます。 タイミングが重要です。 影響とは1回限りのメッセージではなく、 キャンペーンと同じです。 毎回メッセージを少し変えながら、 意志決定者に複数回説明しましょう。 種をまくことから始めて、 徐々に提案を行い、 最終的にはアクションやリソースの 完全な要求が行えるようになるでしょう。 影響はキャンペーンと同じです。 最後に、「聞き方」の構成要素です。 相手に質問をし、 自分が話しすぎることなく、 影響を与えたい人物の要望を 深く理解するトレーニングを行いましょう。 優れた提案とは、販売を行ったり、 意思を通したりするだけではなく、 誰かの生活を改善することを 目指すものです。

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