コース: コミュニケーションの基礎

プレゼンを行う

コース: コミュニケーションの基礎

プレゼンを行う

経営陣にプレゼンを行うのは 非常に不安が大きいものです。 経営陣には独特の期待事項があるためです。 次の例では、ジェイクが経営陣の前で プレゼンを行います。 改善に向けてどう指導すればよいか 考えましょう。 お時間をいただき、ありがとうございます。 本日お話する Vibe(バイブ)は、 市場の 20%を占める新しいブランドで、 競争の激しいこの業界で 素晴らしいシェアを誇っています。 Vibe を担当した当初は、 データから必要な情報を 得られない状態でしたが、 この4年間実施してきた キャンペーンにより... その報告は受けています。 本日の議題は? ご存じだと分かっていますが、 現在に至るまでの経緯を 説明しようと思ったのです。 そうですか。 成長に伴い、ソーシャルメディアへの 対応も依頼されました。 新しい機能が必要なのですか? 担当は誰ですか? はい。 新しい担当者が必要になり、 承認をお願いしにまいりました。 ジェイクの対応を評価しましょう。 準備を整え、丁寧でした。 ただしプレゼンでは コミュニケーションを成功に導く 戦略を考えましょう。 聴き手を理解します。 経営陣は多くの情報から、 難しい意思決定をすばやく行います。 プレゼンの計画は、 次の点から始めましょう。 トピックの課題は何か。 どの程度知っているか。 中心的価値は何か。 経営陣はどの程度関わってきたでしょうか。 ジェイクは聴き手の知識レベルを 低く見積もり、 既知の情報を伝えて不満を 招いてしまいました。 結論から始めましょう。 プレゼンを行う場合、 最初の 60 秒から 90 秒以内に 提案内容や主旨を伝える必要があります。 プレゼンの構成時にジェイクのように、 所見や提案内容に辿り着くまでに 説明しすぎると、聴き手の関心や 承認が得られなくなります。 簡潔に要点を伝えます。 SCQA を活用して トピックを説明しましょう。 以前マッキンゼーのコンサルタントを 務めていたバーバラ・ミントが 考案したミントピラミッド原則では、 プレゼンを SCQA の順に構成します。 S は、現在の状況です。 C は、どのような複雑化の要因が問題や 機会をもたらしているかです。 Q は、対応の必要がある鍵となる質問です。 A は、その質問に対する回答です。 この回答が提案内容となります。 SCQA の流れに従うことで 簡潔なプレゼンになります。 これにより聴き手が最初から 方向性を理解できます。 ジェイクが SCQA を活用した プレゼンはこのようになります。 ご存じのように、 当社は Vibe とそのキャンペーンを 何年も担当してきました。 Vibe は当社の大口クライアントで、 この案件も過去最大です。 今回導入していくソーシャルメディアは 魅力的である一方、 人手を要する要素でもあります。 最適なソーシャルメディア環境を 整えながらコストを抑えるために、 担当者の追加を 提案させていただきたいのです。 今回ははるかに影響力を 示すことができました。 結論からはじめ、 SCQA を活用して トピックを説明しましょう。 また、全体像を示すことも必要です。 経営陣へのプレゼンでは、 必ず全体像に焦点を当てます。 全体像は森であり、詳細は木です。 経営陣が詳細に こだわることはないとしても、 聞かれた場合に備えて、 説明の準備はしておきます。 私が指導する際も、 アイデアは数スライドで示し、 ほかの細かな情報は別表で 準備するよう言っています。 厳しく追及されることも想定しましょう。 経営陣は難しい質問をしてくるものです。 プレゼンが終わるのを待たず、 その場で質問されることもあります。 頻繁に遮られる覚悟をしましょう。 心構えをしておき、簡潔に答え、 主要テーマに引き戻します。 私が以前指導した最高財務責任者は、 取締役会やメディアで物議を 醸している話題に触れる必要があり、 攻撃的な質問に対応できるよう、 スライドにグラフを埋め込みました。 質問を受けるたび、 彼女は落ち着いてキーボードに向かい、 画面をクリックして聴き手が 知りたい重要な数字が記載された スプレッドシートを提示しました。 プレゼンの準備状況を 100%とすると、 質問に対しては 200%準備しておきましょう。 経営陣にプレゼンを行う際は、 結論から開始して SCQA を活用し、 全体像を示すとともに、 厳しく追及されることも 想定しておきましょう。

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