コース: コミュニケーションの基礎

4つの構成要素:聞き方

コース: コミュニケーションの基礎

4つの構成要素:聞き方

相手、メッセージ、状況という 構成要素は、日常生活に当てはめると 簡単そうですが、 優れたコミュニケーションのために 考慮するべき最後の要素があります。 それは聞き方です。 聞くという行為は、 米国労働省によると 私たちの業務時間の 55%を占めると言われています。 職場でのやり取り、家族との会話、 ラジオ、テレビ、動画を通じた 情報収集などの中で、 私たちは日々、話すよりも 聞くことを多く行っています。 ほとんどの人が聞くスキルを 教えてもらうことなく社会に入ります。 全世界で書く、読む、 話すことは学びますが、 聞くことについて訓練を受けている人は ほとんどいません。 聞くスキルは、よい話し手から 優れた話し手へとなるための要素です。 皆さんに 優れた話し手となってもらうために、 優れた聴き手となるための コツを紹介します。 メッセージの発信者が受信者から フィードバックを受ける場合、 耳、目、心で話を聞く必要があります。 どういう意味でしょうか。 ブレンダが「相手」という 構成要素を紹介する際に示した、 文書編集の章決めの例を 振り返ってみましょう。 編集を依頼するにあたり、 ブレンダは私の言葉、声の調子、 話す速さにも注意を払って 私の反応に耳を傾けるでしょう。 私が内容を確かめる質問をしているか、 スケジュールへの不満や ほかの方法を示していないか、 繰り返している言葉がないか耳を傾けます。 よい聴き手は、確認動作として 言葉以外のサインで聞いていることを 示します。 聞いた内容をまとめたり、 同意を表すあいづちを 打ったりしてもよいでしょう。 これにより、理解していることを示せます。 編集期日について対面で 話し合うことができれば、 ブレンダは目を使って聞くこともできます。 私のアイコンタクトや 顔の表情に注意を払い、 私の反応に合わせて 自分の表情などを調整できます。 目で話を聞くと、言葉以外の コミュニケーションに対応できます。 文字や記号でのコミュニケーションでも 注目すべき要素が多数あり 感嘆符、大文字での表記、 絵文字などが該当します。 最後に、聞くことは相手と 心からつながるということです。 表面的な会話を超えて、 もっと高いレベルで話を聞くことです。 親身になって話を聞き、 相手の視点に立って考えます。 心で話を聞くには、 より多くの時間と配慮が必要になり、 特定の状況でのみ行われます。 たとえばブレンダがメールで 編集期日について触れた際に、 期日が重なる別の業務があることを 私が伝えたとします。 ブレンダは優れた話し手ですから、 状況を把握できるよう 電話での話し合いを提案するでしょう。 私が抱えているほかの業務について 尋ね、聞いた内容を言い換え、 明確にするための質問をして 私の視点を理解してくれるでしょう。 ブレンダにとって心で話を聞くのは 時間がかかる行為ですが、 長い目で見ると 効果的なコミュニケーションとなり、 私たちの信頼関係が深まります。 意識して聞く行為は さまざまな段階で実施でき、 コミュニケーションにおける 重要な要素となります。 このトピックをさらに学びたい方には、 効果的な聞き方についての コースを用意しています。 効果的なコミュニケーションの 4つの構成要素が分かったところで、 実際の仕事の場面での実践に移りましょう。

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