積極的に話を聴く

傾聴はコーチングにおいて とても重要な技術です。 日常的な会話では 話の内容や話し手の意図、会話の方向性が 先入観で歪められがちです。 つい、自分のフィルターを通して 聞きたいことを聞き、 相手の話に自分の意見を 挿し挟んでしまうのです。 しかしコーチングでの傾聴は そうなってはいけません。 ここでチームリーダーになった エリックの話に戻ります。 彼は大量のメールの処理に苦労しています。 彼は期限を守れず 新しいリクエストを煩わしく感じています。 解決は簡単に見えるかもしれません。 受信トレイを空にする時間をまとめてとり、 ToDo リストを整理してから業務に戻る という支持を与えたとします。 しかしこの解決策は 第３者が彼の話を聞いて考えたものです。 一時的にはうまくいくかもしれませんが 彼が自分の力で解決したのではなく 支持に従っただけです。 解決策を考えたのはあなたです。 支持を与えるのではなく 部下が自ら選択して行動するように導くには テクニックが必要です。 ４つあります。 １つ目は対面することです。 一緒にテーブルに座り、 顔を見て話をします。 自分の作業は一旦置いておき、 落ち着いて部下ときちんと向き合います。 ２つ目は気が散りそうなものを 排除することです。 ドアを閉め、電話の呼び出し音や アラートをオフにして会話に集中します。 ３つ目は話を聞いていることを 態度で示すことです。 相槌を打つ他、時々同意したり 微笑んだりして 話を聞いていることを伝えます。 ４つ目は相手が話したいことを 見失わないことです。 あなたの役割は自分の憶測や 批評を加えずに 相手の話を理解することです。 つまりこういうことですか？ あなたが言いたいのは。 というように話の内容を 明確にしていきます。 傾聴には自制心が必要です。 あなたが答えを出すために 情報を集めるのではありません。 傾聴の目的は部下が 抱える問題の解決を促し、 彼らの長期的なキャリアビジョンを 支援することです。