電子メールのプロトコルについて知る

私たちは日常的に 電子メールを使用していますが、 アプリケーション層には、 電子メール関連のプロトコルが 複数用意されています。 ここでは、それらのプロトコルを中心に 電子メールの送受信について 説明します。 アプリケーション層に用意されている 電子メールの送受信に関する 代表的なプロトコルに、 SMTP、POP、IMAP があります。 これらのプロトコルについて 説明する前に、 メール送受信の手順を 簡単に確認しましょう。 ここでは、 SMTP と POP を取り上げます。 電子メールを送信すると、 契約しているプロバイダーや 学校や企業にある メールサーバーにデータが送られます。 電子メールを受け取ったメールサーバーは、 宛先として指定されている メールサーバーに、 そのデータを転送します。 電子メールを受け取った メールサーバーは、 受取人が電子メールを取りに来るまで、 サーバー内に データを保管するようになっています。 そして、電子メールの受取人は、 そのメールサーバーに保管されている 自分宛の電子メールを受け取りに行きます。 このときに、電子メールの送信や 他のサーバーへの転送には、 SMTP が、 電子メールの受信には、 POP が使用されています。 SMTP は、インターネット上で 標準的に用いられる 電子メールを送信するための プロトコルです。 ユーザーがメールサーバーに 電子メールを送るときや、 メールサーバー間で 電子メールを転送するときに 使用されます。 SMTP に準拠したメールサーバーは、 一般に、SMTP サーバーと呼ばれます。 また、SMTP で 通常使用するポート番号は 25 です。 SMTP は、電子メールを送信するための プロトコルですが、 受信には、POP という プロトコルを使用します。 POP は、メールサーバーに到着した 電子メールをダウンロードして 取り出すためのプロトコルです。 通常使用するポート番号は 110 で、 現在は、バージョン３の POP３が使われています。 さて、メールのプロトコルには、 IMAP も存在します。 IMAP は、POP と同様、 メールの受信に使われる プロトコルですが、 POP と異なり、 メールのデータをサーバー内に残したまま 受信者がメールを閲覧できます。 メールクライアントは、…