アーキテクチャとプロセスのスキル

その時々の目的にぴったりの 詳しい情報が俯瞰できたら、 どんなに便利でしょう。 これを実現し、 よりよいソリューション作りや 組織化に役立つのが、 ビジネスアーキテクチャと ビジネスプロセスです。 ブレイディは、あるプロジェクトで 優秀なビジネスアーキテクトと 一緒に仕事をする機会があり、 その意義を実感することができました。 そのビジネスアーキテクトは、 顧客の視点やテクノロジーの見地から 社内のあらゆるビジネスプロセスを 細かく分解し、 それぞれの機能がどう実現されているかを 示した資料を持っていました。 ブレイディもこれを見れば、 ビジネスアーキテクチャを 総合的に俯瞰しながら、 個々の要求事項が どんなプロセスやテクノロジーに 影響するか、 別の場所と重複しているところがないか、 といったことを把握できました。 ビジネスプロセスには さまざまなレベルがあります。 企業の組織図も、 一種のビジネスアーキテクチャです。 ビジネスプロセスやアーキテクチャを 理解することは、 BA の仕事に大きなプラスとなります。 ビジネスアーキテクチャは、事業戦略、 業務能力、業務知識、バリューストリーム、 組織形態といった、 さまざまな領域の把握や展開に役立ちます。 また、複数の顧客セグメントや製品に 共通して使われる機能や バリューストリームがあるか、 複数のプロセスで共通して 使われる技術的機能があるか、 複数の領域で共通して使われる プロセスコンポーネントがあるか、 重複しているデータや 再利用可能なデータがあるか、 といったことを確認するのにも役立ちます。 社内プロセスや個々の要求が ビジネスアーキテクチャの観点から どうリンクしているのかを 理解できていないと、 作り出されるソリューションが ほかの領域と重複したり、 顧客体験が一貫性を欠いたものになったり、 顧客の実情が十分に 把握できなくなったりする恐れがあります。 その概要を、具体例で説明しましょう。 例えば、発送のルールとプロセスを 見直すプロジェクトで、 発送先の住所が正しいかを検証する プロセスのルールを見ているとしましょう。 ビジネスアーキテクチャと ビジネスプロセスの観点では、 こんなことを確認します。 社内のほかの業務で、 住所を確認するプロセスはどこにあるか。 このプロセスに共通する…