コース: 困難から立ち直るには

不安な状況に立ち向かう

コース: 困難から立ち直るには

不安な状況に立ち向かう

レジリエンスの強化とは、不安な状況でも 落ち着くことができるようになることです。 どういうことでしょうか。 私たちは皆、安心を求めています。 いつもの行動で落ち着き、自分の強みを築き、 自分に馴染みのあるものから離れず、未知で 馴染みのない、不安なものを避けます。 レジリエンスを強化する方法のひとつは、 不安な状況や馴染みのない状況に 立ち向かうことです。 私の同僚の例をお話ししましょう。 アメリカ中西部で生まれ育ち、高学歴の信頼 できる人で、受賞歴もある大学教員です。 研究分野でとても優秀な成果を あげていましたが、 業界の状況が変化していることに 気づきました。 より国際的になり、彼のような学者が 研究範囲を国外まで拡大することや、 海外での指導が 求められるようになったのです。 彼は過去数年間、レジリエンス戦略を 思わせる行動を取ってきました。 興味を持った国を選び、その国の 彼の研究分野における動向を調査し、 渡航の準備と、そのための助成金を 得ることを目指しました。 彼はその国で、1か月以上費やして人脈を 築き、短期の教員として職を得ました。 そして、そこで得た豊富な経験から 数々の異文化での実例を得たほか、 国際社会全体に触れることができました。 簡単なことではありません。 私たちは彼の異文化順応や人々との調和、 経験を最大限に生かすために費やした 膨大なエネルギーについて話しました。 彼は、その経験によって 大きく成長したと感じたそうです。 困難な課題に意欲をかきたてられ、最も 難しかった出来事を活用したのです。 困難な任務を申し出る、知り合いが 少ない委員会のメンバーになる、 専門外の知識が必要な分野に挑戦する。 これらは困難な状況に立ち向かう例です。 拒絶への対処や新しいスキルの習得に関する 戦略と同様に、まず小さなことから始めます。 たとえば、自信がなくても 急な坂を自転車で登ってみます。 あまり精通していない活動に参加したり、 不得意な分野の講習に申し込むのもよいでしょう。 こうした挑戦によって、 不安な状況でも安心できるようになります。 レジリエンスとは 不快な状況に対処できることです。 惨めな体験をしなさいというわけではなく、 努力をして、ストレスのかかる出来事に 対処できるよう備えて欲しいのです。

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