業績評価を活用する：スタイス家の息子の場合

業績評価の数値がもたらす効果について、 もうひとつ例を紹介します。 私が気に入っている、 家庭に会計を取り入れた方法です。 1995 年に私と家族は、 香港に引っ越しました。 引っ越しで大変だったことのひとつは、 当時 13 歳と 11 歳だった２人の息子を 私立の学校に通わせることでした。 学校が始まる前に、 息子たちと説明会に行きました。 その説明会ではさまざまな話を聞きましたが その中でも特に心にひっかかったことが ひとつありました。 校長先生から、息子たちが通学に スクールバスを利用する場合、 １人１日 50 香港ドル必要だと 言われたのです。 50 香港ドルは米ドルで約７ドルです。 米ドルとして説明します。 毎日、１人あたり、７ドルです。 …うーん。 説明会の間、ずっと考えてしまいました。 話に集中すべきだったのですが、 どうもこの７ドルが気になりました。 彼らは学生なので、 香港の公共交通機関を使えば １日わずか１ドルで通学できることを 私は知っていました。 そのため、公共交通機関を使った場合、 スタイス家としては息子１人当たり １日６ドルを節約できることになります。 説明会の間、ずっとそのことばかり 考えていました。 良くない父親です。 息子たちはこの計算に興味がなさそうです。 しかし、ある提案で彼らの関心を 引くことができました。 スクールバスに乗らずに公共交通機関を 使えば６ドル節約できるから、 それを分けようという提案です。 公共交通機関を使えば、 １日３ドルをそれぞれにあげるのです。 その瞬間、取引成立です。 息子たちはその場で同意したのです。 その後は、公共交通機関を使いなさいと 促したり、話し合ったりする必要は 全くありませんでした。 彼らは金曜日の下校後に私のところに来て、 15 ドルずつ受け取ります。 １日当たり３ドル、それを５日分です。 学校に休日があった週に 初めて問題が生じました。 月曜日と火曜日が休みでした。 金曜日に私のところに来たので、 それぞれに９ドル渡しました。 １日当たり３ドルに、その週に 学校があった３日間をかけました。 ２人は学校の休みに不満をもらしました。 休みがあると損をしてしまいます。 ２人は休日嫌いになりました。 クリスマス休暇は最悪で、 彼らには大きな損失でした。 ２人が病気などで学校を欠席することは…