コース: 会計の基礎

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予算を立てる:現実的な基準を知る

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予算を立てる:現実的な基準を知る

予算管理も管理会計の重要な 要素のひとつです。 管理会計のデータは社内で 日常的に使用する詳細なデータであり、 外部の人に公開するものではありません。 予算管理とは、問題が起こる前に 予測できるよう、紙の上で体系的に、 数量で計画を立てることです。 現金予算を例に考えます。 この会社は、9月末に今後4か月の 現金収入と現金支出の予算を立てました。 9月末の時点で、銀行に5万4千ドルの 現金があり、これが今後4か月で どうなるのかを予測しています。 10 月の現金収入は1万ドル、 必要な現金支出は 5万ドルと予測しています。 11 月は、現金収入が同じく1万ドル、 支出は6万ドルを予定しています。 10 月と 11 月は余裕がない 月になりそうです。 収入よりも支出のほうが 大幅に多くなりそうです。 12 月になると、ようやくバランスが とれる見通しです。 収入が4万ドル、支出は4万ドルを 予定しています。 1月は多額の現金を回収できそうです。 おそらく、ホリデーシーズンの買い物の 支払いを1月に行う顧客が 大勢いるのでしょう。 このように、1月に多額の現金を 回収する予定ですが、それまでは 余裕のない時期もあります。 現金が少なくなるこれからの数か月を どう乗り切るか、9月末の時点で 計画しておくのは賢明です。 さて、10 月末の実際の現金残高が 2万3千ドルだったとします。 はたしてこれは良い知らせでしょうか。 いいえ、これは最悪の知らせと言えます。 9月末には5万4千ドルあったのに、 10 月末になると 2万3千ドルに減りました。 現金がなくなっています。 早急に手を打たなければいけません。 しかし、ちょっと待ってください。 9月末に立てた計画では、 どうなると予測していたでしょうか。 10 月に約1万ドルの収入を 予定していました。 10 月は、9月から繰り越された 5万4千ドルに、回収が見込まれていた 1万ドルを加えて、 合計6万4千ドルになる予定でした。 計画では、10 月に5万ドルの 支出を予定していました。 6万4千ドルから5万ドルを差し引くと、 10 月末の残高は1万4千ドルに なるはずでした。 ところが実際には2万3千ドルでした。 これは非常にいいことです。 予定より回収が早く進み、 予想よりもいい結果になっています。…

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