貸借対照表の例：Walmart社の資産を確認する

これまでの学びを 実例で確認しましょう。 ウォルマート社の貸借対照表を 用意しました。 実際の貸借対照表は 入手できるのでしょうか。 法的に問題はないのでしょうか。 大丈夫です。 この資料は、米国政府のアーカイブから ダウンロードしたものです。 米国内のすべての株式公開企業は、 貸借対照表を毎年提出することが 義務付けられています。 実際に見てみましょう。 2018 年１月 31 日時点の資産の 一覧が左側に、 2017 年１月 31 日時点のものが 右側にあります。 一番上の資産は現金です。 何かわかるでしょうか。 ここから資産について、 いくつかのことがわかるはずです。 現金は 6,756 ドルです。 この金額は私たちが予想するよりも 少ないものだと思います。 個人でも 6,556 ドルくらいは 持っているでしょうが、ウォルマート社は 世界中に１万を超える店舗を持つ 巨大な多国籍企業です。 ここで左上を見てください。 単位は 100 万ドルと記されています。 つまり、さきほどの金額は、正しくは 67 億 5600 万ドルでした。 これで納得です。 上から３つ目の項目は、棚卸資産です。 ウォルマートに大量の 棚卸資産があることは当然で、 約 430 億ドルとあります。 棚卸資産とは何か。 世界中のウォルマートとサムズ・クラブの 店舗の棚に並んでいる在庫品のことです。 表の中ほどを見てみます。 固定資産の項目に 約 1,850 億ドルと記載されています。 これは、ウォルマート社が固定資産、 つまり土地や建物、トラックや店内の棚など ビジネスに必要なものを 購入するために使った金額です。 一番下の行を見ると、資産の合計額が 約 2,040 億ドルとあります。 これが、ウォルマート社が 2018 年１月 31 日時点ですべての資産の 購入に使った合計額です。 説明が簡単すぎて、 よくわからないでしょうか。 ほかにも項目がたくさんありますからね。 しかしこのレッスンは、 貸借対照表の紹介が目的です。 本格的な会計コースなら、貸借対照表の すべての項目について学習しますが、 ここでは、すべてを理解する 必要はありません。 重要な３つの項目、現金、棚卸資産、 固定資産については、 理解できたと思います。 資産の合計は約 2,040 億ドルです。…