コース: 会計の基礎

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税務会計とは

税務会計とは

会計の4つ目の領域は税務会計です。 ここでひとつ質問です。 大企業は何種類の 帳簿をつけているでしょうか。 裏帳簿のような怪しい話ではありません。 合法的に何種類の 帳簿をつけているでしょうか。 答えは、どの大企業にも、 3種類の帳簿があります。 基盤となる会計システムにあらゆるデータが 集約されるわけですが、これらの生データは 目的ごとに各種システムで処理され、 報告書の作成や分析に活用されます。 まず、財務会計の記録です。 外部の銀行や潜在的な投資家に向けた 報告書になります。 次に、社内で日々の業務に 使用する管理会計のデータです。 詳細なデータは、 社内の意思決定に役立てられます。 そして、これらの会計データを使って、 国や自治体の法令に従い、 税務申告書を作成します。 これがつまり、税務会計の記録です。 ここで、課税所得と、財務会計における 収益の違いを説明します。 財務会計の収益は、経済的所得に できるだけ近くなるようになっています。 そのための一連の手続きを 発生主義会計といいます。 具体的に説明しましょう。 たとえば、今年の売上高は2万ドルでしたが 現金で手に入るのは来年です。 仕事をして稼いだのは今年ですが、 その対価を得るのは来年です。 この収益を報告するのは、 仕事をした今年か、 現金を得る来年のどちらでしょう。 財務会計、発生主義の考え方では、 現金の動きではなく、 事業活動に着目します。 財務会計の記録上は、仕事をした 今年の分として収益を計上します。 一方、課税所得はキャッシュフローに 近い考え方です。 一般に、課税所得は現金を 回収した時点で報告します。 申告の際に経験した人もいるでしょう。 所得は、現金を回収した際に課税されます。 なぜ、課税所得は客観的な キャッシュフローに近い 考え方なのでしょうか。 課税所得は、法律上申告が必要な数値で、 法に従っているかを 確認できる必要があります。 優れた法律は客観的で、 明確で、わかりやすいものです。 主観的な経済価値を適用すると、 正しいかどうかがあいまいですが、 キャッシュフローは一目瞭然なので、 法に従っているかどうかが 明確にわかります。 また、支払能力の問題もあります。 税金は、手元に現金がある時に 納めたいものです。 所得が発生したのは今年でも、 現金をまだ回収していなければ…

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