コース: 会計の基礎

財務会計とは

会計の2つ目の領域は財務会計です。 財務会計は、会社や組織の業績を 外部の利害関係者に 公表するために行います。 たとえば、リリーという友人がいて、 アイスクリーム会社を立ち上げて 経営するという夢があります。 リリーは、そのために何が必要かを考え、 あなたの住む町にアイスクリーム工場を 建てようと決めました。 周りを見渡してみましょう。 そこがアイスクリーム工場になります。 土地を買い、ビルを建て、 そこにアイスクリームを製造する ステンレス製の大きな機械を導入します。 リリーは、この夢を実現するために 1億ドルが必要だと見積りました。 1億ドルもの大金を融資してもらうには、 どうすればいいでしょうか。 確かな財務諸表を 作成しなければなりません。 アイスクリーム事業の収益性と、 事業の資源と債務の一覧をまとめた 計算書を用意し、 第三者に示す必要があるのです。 事業の財務状態を納得させられなければ、 1億ドルの融資に 応じてもらうことはできません。 会計は、確かな財務諸表という形で、 事業の重要な局面で役立ってくれます。 会計によって、第三者から資金を調達し、 夢を現実に変えることができるのです。 これが会計の効果です。 では、財務諸表とはどんなものでしょうか。 貸借対照表と損益計算書です。 貸借対照表は、基本的な財務諸表のひとつで 組織の財産と債務、会計用語では 資産と負債を一覧にした報告書です。 資産とは、たとえば現金、 土地、設備などです。 負債には、銀行からの融資、税金、 従業員に支払う賃金などがあります。 貸借対照表は、事業で必ず作成すべき書類で 保有する資産と支払うべき 負債が記されています。 もうひとつの財務諸表は損益計算書で、 会社が生み出した利益を示します。 融資や投資の検討には、 その会社の利益について報告書を 確認する必要があります。 貸借対照表と損益計算書は、 会社が外部に提供する概要報告書であり、 それを元に利害関係者は融資や投資が 適切かどうかを判断します。

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