2022年「第9回JGJA大賞」の表彰式と、JGJA新年会を1月31日、調布市の東宝調布スポーツパークで開催した。
JGJA大賞とは「ゴルフを通じた社会貢献やゴルフの振興などに尽力した方を、独自の視点で選び、今後のさらなる活躍を応援する」という目的で、JGJA会員による投票で2015年からゴルフ界の幅広い分野の方々を表彰している。
今年は、日本ゴルフ協会(JGA)のナショナルチームのヘッドコーチを務めているガレス・ジョーンズ氏を選出した。表彰理由は「2015年に日本ゴルフ協会の招きで来日、ナショナルチームのヘッドコーチに就任した。以来、10代の選手を中心としたナショナルチームの選手の教育、育成に尽力されて、『教え子』の中から畑岡奈紗、金谷拓実、中島啓太らプロツアーでのアマチュア優勝者を輩出。2022年には蟬川泰果が日本オープンで95年ぶりにアマチュア優勝を果たした。また、ナショナルチーム出身者の活躍に刺激された多くのジュニアゴルファーのレベルアップにも寄与し、日本のゴルフ界、特に将来を担う人材に影響を与えた」。
ジョーンズ氏はオーストラリアに帰国中のため、ジョーンズ氏とともに2020東京五輪ゴルフ日本代表女子コーチを務めた服部道子JGA理事が出席、代理でJGJA大賞盾と記念品のペンを、JGJA小川朗会長から受け取った。会場では受賞したジョーンズ氏のメッセージビデオ(JGA製作)が流された。
新年会の中で、ナショナルチームでジョーンズ氏の指導方法などを見てきている服部JGA理事が、JGJA小川淳子理事とトークセッションを行った。
2015年にヘッドコーチに就いた当初は「同世代で彼もプレーヤーで海外留学の経験もあって、私は話が合いました。ただ日本のカルチャー、あまり思ったことを話せないなどがあって、日本人に合わせるのに時間がかかった」という。
指導法については「自分で考えるようにさせたい。考える力を導くような指導。本人がごちゃごちゃしているのをナビゲートする。ビジョン、練習方法、精神的な不安を取り除くというのが彼のコーチング」といい「彼のいいところは、選手に対して同等の立場でコミュニケーションを取る。選手と目線が違う時もしっかり話をしていく。全てを仕切るのではなく、彼にないものは素直に認めて、外から補っていく。彼自身も学び続けている。コーチとしてミスをした時も素直に謝る」と評した。
ジョーンズ氏の就任から世界で対等に戦えるようになり、ナショナルチーム出身者もプロとして活躍している。その理由については「(ジョーンズ氏の指導で)世界に行った時に選手がひるまなくなった。体の大きな選手が相手でも、自分の強さを分かっているので『隣の芝生がそんなに青く見えなかった』という感じです。世界で戦えるメンタリティーを持てるのが大きいと思います」と話した。
2022年全米女子アマに、1985年の自身以来の優勝を飾り、ナショナルチーム入りして今後ジョーンズ氏の指導を受けることになる馬場咲希についての印象を聞かれ「第一印象は手足が長くて同じ日本人とは思えなかった」と笑い「全米女子アマ決勝の圧倒的な勝ち方といい、ポテンシャルが高い。米国でもフューチャーされている選手。進路の相談もされましたが、馬場さんの目標はプロになって米LPGAに行くことなので、米国の大学に行くか、プロか、悩ましい選択になると思います」と話した。
その後、新年会に出席したJGJA会員からの質問などにも応じ「結構ぶっちゃけな感じでいいですね」と笑った。終了後には、2021年に世界文化社から上梓した初の著書「好転力」にサインを添えて出席者に贈呈した。
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