JGJA大賞はタイガー・ウッズに決定!日本ゴルフジャーナリスト協会が1月30日、都内でJGJA大賞の発表を行った。
5回目の今回は、昨年9月のUSPGAツアー、ツアー選手権byコカ・コーラで2013年以来となる見事な復活優勝を果たしたタイガー・ウッズに贈られた。
当日は国内メジャー3勝を含むツアー9勝の佐藤信人プロ、ゴルフトゥデイ誌の前編集長で、現在はゴルフライターとして活躍中の大泉英子氏をゲストに迎え、当協会会員の薬師寺広の司会でトークイベントを開催した。
タイガー・ウッズの復活について、そして気になる今シーズン以降の活躍への期待などを語ってもらった。
2008年の全米オープン、ロッコ・メディエイトとのプレーオフでの死闘を制してからメジャー優勝がなく、またメジャー以外でも2013年のブリヂストン・インビテーショナル以降、昨年のツアー選手権byコカ・コーラまで勝利がなかったタイガー・ウッズ。
最後のメジャー優勝から2009年の女性問題や怪我もあり、一時はカムバックを果たすも、2014年から2017年はまさに「どん底」と言える状態を経験。
佐藤プロは昨シーズンの開幕前、2018年の引退もあるのでは。と考えていたこと明かした。
「急にショットからショートゲームまでダメになってしまい、今までイップスになった選手とも違う。何があったのか分からなかった」と当時の心境を率直に語り、さらにこう続けた。「このままコースデザインはじめ、他の事業をやっていくのでは?」とまで考えされられるほど、追い詰められているように佐藤プロの目には映っていた。
そんなタイガー・ウッズの復活に関して、トーナメント会場で長年取材をしてきた大泉氏は、「子供たちの存在が大きかったのでは」とみる。
長年、世界No1に君臨してきたが、ここ数年はツアーで納得行くプレーができない状況が続き、まだ幼い子供たちに全盛期の姿を見せたことがなかった。「子供たちにもう1度、勇姿を見せようと思いが原動力になったのでは」と分析した。
佐藤プロも「超一流のトッププロは周りにいるプロなども話かけにくいことから、友人も少ないことが多く、その分、家族と絆が強い選手が多い。父親を亡くし、奥さんと別れ、家族と呼べるのは子供たちだけ。その影響は大きかっただろう」と語った。
次にスイングについて佐藤プロが解説した。
1996年のプロ入り後これまで何度かコーチを変えているタイガー・ウッズ。選手生活の中で大きな改造に取り組んだことも何度もあった。しかし現在はコーチがいない。
それでも佐藤プロは必要ない、との見解を示した。
「ボールの弾道チェックなどに使われるトラックマンの数値分析を自身で細かくできる。テクノロジーの発達した今では、その数字を見れば、改善点が分かる」と、研究熱心なタイガー・ウッズであれば自ら調整していけると説明。
大泉氏からも、昨年の11/29~12/02に行われたヒーローワールドチャレンジ以降、下半身強化に取り組んでいたことが紹介され、「先日の自身の2019年初戦となったファーマーズインシュランスオープンでは昨年よりも飛距離が伸びていた。43歳になってさらに進化している」と、本人だけで調整できている状況が語られた。
最後は気になる今シーズンのタイガー・ウッズの活躍について2人に予想してもらった。
佐藤プロは「今年2勝で、サム・スニードが持つPGAツアー最多勝利数である82勝に並んで欲しい。ぜひ今シーズンだけではなく、記録更新をかけ、来シーズンも盛り上げてくれれば」と語ると、「また、これからもゴルフ史の歴史を塗り替えていくのでは」と今後を予想。
さらに「全米オープンと全英オープンの優勝で達成となる史上初の4回目のキャリアグランドスラムや、ジャック・ニクラウスの46歳でのマスターズの最年長優勝記録の更新など、ゴルフ史に残る記録を破っていくのでは」と、期待を語った。
一方、大泉氏もメジャー以外のトーナメントでの優勝数を2勝と予想。メジャーでは「昨年の全英オープン、全米プロゴルフ選手権で優勝争いしたのを踏まえればメジャー1勝もある。得意のペブルビーチでの全米オープンはチャンスでは?」と語った。
復活の狼煙を上げたタイガー・ウッズ。2019年はどのようなプレーを見せてくれるのか。楽しみはつきない。
【お知らせ】
今後も当協会では他メディアでは聞けない貴重な話を読者の皆様に届けていけるよう、このような会を定期的に行っていく予定です。
ジャパンゴルフフェア開幕当日の3月22日午前11時より、パシフィコ横浜の会場で、毎年恒例となっている参加者全員に発言権のあるパネルディスカッションを開催します。
入場無料です。ぜひご参加ください。
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