【この記事は2018-08-2に大西久光ブログに掲載したものを転載しております】
またまた、日本ボクシング連盟の不祥事が発覚した。それも政府からの助成金がらみという事で、金銭関係である。
「楽しむスポーツ」から「見せるスポーツ」への変化の中で、各スポーツ団体は競技運営だけでなく、興行的な側面が強くなり、金銭にかかわることが増えてきた。
各団体の最大の目的はそのスポーツの振興にあるが、さわやかであるべきスポーツがこのようなスキャンダルで害されるのは悲しいことだ。
特にそれぞれの上層部がスキャンダルに絡んでいるのは許せないことであり、即刻責任をとって、辞任すべきではないか?
15年ほど前に米国ツアーのフィンチャム コミッショナーが来日された時、
「米国ではフットボール、野球、バスケットなど人気スポーツがあるのにゴルフが成長している理由は?」と質問したことがある。
彼は即座に
「プロゴルファーがスポーツ選手の中でもっとも社会から評価されているから」と答えた。
そこで
「プロにそれを教育するのは大変ですね?」とお聞きしたら、
「ゴルファーはジュニアの時から、エチケットを学んでいるから、教える必要はない」との答えを頂いた。
またこれは、ダンロップジュニアスクールを開催していた時のことだが、英国人のゴルフ場支配人に
「大西さん!なぜジュニアに技術ばかり教えて、エチケットを教えないのですか?」との注意を受けたこともある。
ゴルフは通常レフリー無しで競技をするから、自らルールを守ることが必要で、ルールブック第1章にエチケットが明記されている。
「上手いが、品位の無いゴルファーがいる」と指摘を受けるのは「ゴルフを始める前に学ばねばならないこと」を知らないからだ。
フィーバーしたサッカーワールドカップで素晴らしいことがあった。負けた試合の後でサポーターたちがスタンドのごみを片付けたこと。選手が使用したロッカーを綺麗に片付けて、主催者への感謝のメッセージカードを置いていたこと。
これらが世界のメディアで報じられ、評価されたことだ。
スポーツでは勝負第一だが、どこかでさわやかさが求められている。2020年には東京オリンピックが開催される。それまでにすべてのスポーツ団体が襟を正して、スキャンダルの無いさわやかなスポーツにならなければ、東京オリンピックの価値は下がるだろう。
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