軽薄

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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輕薄 および 轻薄 も参照。

日本語

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名詞

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(けいはく)

  1. 物が軽く薄いこと。
    • 今の錦紗のやや軽薄めいた技巧的感触や西陣お召の厳粛性のやうな感じとは全然ちがふもつと、ち、り、め、ん、といふなまめかしさ、いとしさ、やるせなさ、優しさの含んだ純粋絹をねりにねつてしなとこくとをつけた布地でした。(岡本かの子 『縮緬のこころ』)
  2. 軽々しく価値がないこと。
    • 近頃出来の頭の小さい軽薄地蔵に比すれば、頭が余程大きく、曲眉豊頬ゆったりとした柔和相好、少しも近代生活の齷齪したさまがなく、大分ふるいものと見えて日苔が真白について居る。(徳冨蘆花 『地蔵尊』)
  3. 心が上滑りして、誠実な様子が見えないこと。
    • 仙台では、品格ある家庭に於ては、江戸弁を用うることを決してしない。鈍重にして威儀ある、純然たる仙台弁を用うることを貴しとしているが、もちろん軽快なる江戸弁は、用いようとしても用いられないにきまっているが、その模倣軽薄を避けることが土人の品格となっている。(中里介山大菩薩峠 白雲の巻』)
    • そのことに対する私どもの感謝の念は限り無いものでありますが、それが限りないものであればあるだけ、それを此処で言葉の上だけで述べるような軽薄さをしたくありません。(三好十郎 『猿の図』)
    • 私は、或る「老大家」の小説を読んでみた。何のことはない、周囲のごひいきのお好みに応じた表情を、キッとなって構えて見せているだけであった。軽薄も極まっているのであるが、馬鹿者は、それを「立派」と言い、「潔癖」と言い、ひどい者は、「貴族的」なぞと言ってあがめているようである。(太宰治 『如是我聞』)
  4. 追従おせじ
    • だが然し姉御、内の親方には眼玉を貰つてもわつちは嬉しいとおもつて居ます、なにも姉御の前だからとて軽薄を云ふではありませぬが、真実ほんとに内の親方は茶袋よりもありがたいとおもつて居ます、(幸田露伴 『五重塔』)
    • しかるに、人によると、悪しきことをもほめる者を軽薄者として怒るのがある。これはばかである。一家中に、主君直言するごとき家来は、五人か三人くらいしかないであろう。大部分は軽薄をいうのが通例である。それを心得ていないで怒るというのは、ばかというほかはない。(和辻哲郎 『埋もれた日本 ――キリシタン渡来文化』; 前者は語義3の用法)

対義語

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語義2

語義3

類義語

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語義3

熟語

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形容動詞

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活用

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