2003年の相撲
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2003年の相撲(2003ねんのすもう)は、2003年の相撲関係のできごとについて述べる。
大相撲
[編集]できごと
[編集]- 1月 - 協会が初めて手掛ける携帯電話サイト『大相撲』の解説を発表。横綱貴乃花引退、一代年寄貴乃花承認。横審委員長に石橋義夫が就任。1月場所後、朝青龍が横綱に昇進。
- 2月 - 年寄名跡を巡る民事訴訟で、6代立浪が1審勝訴。(翌年に7代立浪が逆転勝訴)
- 3月 - 32代式守伊之助が31代木村庄之助に、木村咸喬が33代式守伊之助に昇格。元小結大善引退、年寄富士ヶ根襲名。
- 4月 - 6月に予定されていた韓国公演が新型肺炎(SARS)の影響により延期。年寄山分(元前頭3枚目栃富士)死去、56歳。
- 5月 - 5月場所初日から国技館内で親方衆をゲストに迎えて放送する「どすこいFM」が開始。元関脇安芸乃島引退、年寄藤島襲名。歴代1位の金星16個、三賞19回の記録を残した。
- 7月 - 携帯電話サイト『大相撲』の「着ボイス」に現役力士の声を収録。
- 8月 - 元横綱双羽黒の北尾光司が立浪部屋アドバイザーに就任。1987年12月の廃業以来の角界復帰となる。
- 9月 - 9月場所、江戸開府400年記念イベントを実施。来場者プレゼントとして4日間、クリアファイルを配布。相撲教習所を開放し、「ちゃんこ屋台」を開設。ペアチケットが当たるアンケートなどを行った。テレビ朝日系列で昭和34年から放送されていた『大相撲ダイジェスト』の放送が千秋楽を以て終了した。
- 11月 - 元横綱武蔵丸引退、年寄武蔵丸承認。元前頭筆頭蒼樹山引退、年寄枝川襲名。
- 12月 - 12日に国技館サービス株式会社主催の「お客様感謝の集い」が国技館で行われた。
本場所
[編集]一月場所(初場所)
[編集]両国国技館(東京都)を会場に、初日の1月12日(日)から千秋楽の1月26日(日)までの15日間開催された。
タイトル | 人物(所属部屋 出身地) - 成績 | |
---|---|---|
幕内最高優勝 | 朝青龍明徳(高砂部屋 モンゴル・ウランバートル出身) - 14勝1敗(2場所連続2回目) | |
三賞 | 殊勲賞 | 該当者なし |
敢闘賞 | 若の里忍(鳴戸部屋 青森県弘前市出身) - 11勝4敗(7場所ぶり4回目) 春日王克昌(春日山部屋 韓国・ソウル出身) - 10勝5敗(初受賞) | |
技能賞 | 該当者なし | |
十両優勝 | 朝赤龍太郎(高砂部屋 モンゴル・ウランバートル出身) - 11勝4敗 ※優勝決定戦勝利 |
→詳細は「大相撲平成15年1月場所」を参照
三月場所(春場所、大阪場所)
[編集]大阪府立体育会館(大阪市)を会場に、初日の3月9日(日)から千秋楽の3月23日(日)までの15日間開催された。
タイトル | 人物(所属部屋 出身地) - 成績 | |
---|---|---|
幕内最高優勝 | 千代大海龍二(九重部屋 大分県大分市出身) - 12勝3敗(4場所ぶり3回目) | |
三賞 | 殊勲賞 | 該当者なし |
敢闘賞 | 旭天鵬勝(大島部屋 モンゴル・ナライハ出身) - 9勝6敗(19場所ぶり2回目) | |
技能賞 | 高見盛精彦(東関部屋 青森県北津軽郡板柳町出身) - 8勝7敗(4場所ぶり2回目) | |
十両優勝 | 栃栄篤史(春日野部屋 佐賀県佐賀郡富士町出身) - 10勝5敗 ※優勝決定戦勝利 |
→詳細は「大相撲平成15年3月場所」を参照
五月場所(夏場所)
[編集]両国国技館(東京都)を会場に、初日の5月11日(日)から千秋楽の5月25日(日)までの15日間開催された。
タイトル | 人物(所属部屋 出身地) - 成績 | |
---|---|---|
幕内最高優勝 | 朝青龍明徳(高砂部屋 モンゴル・ウランバートル出身) - 13勝2敗(2場所ぶり3回目) | |
三賞 | 殊勲賞 | 旭鷲山昇(大島部屋 モンゴル・ウランバートル出身) - 8勝7敗(初受賞) |
敢闘賞 | 旭天鵬勝(大島部屋 モンゴル・ナライハ出身) - 10勝5敗(2場所連続3回目) | |
技能賞 | 安美錦竜児(安治川部屋 青森県西津軽郡深浦町出身) - 11勝4敗(7場所ぶり2回目) | |
十両優勝 | 玉春日良二(片男波部屋 愛媛県東宇和郡野村町出身) - 12勝3敗 |
→詳細は「大相撲平成15年5月場所」を参照
七月場所(名古屋場所)
[編集]愛知県体育館(名古屋市)を会場に、初日の7月6日(日)から千秋楽の7月20日(日)までの15日間開催された。
タイトル | 人物(所属部屋 出身地) - 成績 | |
---|---|---|
幕内最高優勝 | 魁皇博之(友綱部屋 福岡県直方市出身) - 12勝3敗(12場所ぶり4回目) | |
三賞 | 殊勲賞 | 高見盛精彦(東関部屋 青森県北津軽郡板柳町出身) - 9周6敗(初受賞) |
敢闘賞 | 該当者なし | |
技能賞 | 時津海正博(時津風部屋 長崎県福江市出身) - 9勝6敗(9場所ぶり3回目) | |
十両優勝 | 垣添徹(武蔵川部屋 大分県宇佐市出身) - 11勝4敗 |
→詳細は「大相撲平成15年7月場所」を参照
九月場所(秋場所)
[編集]両国国技館(東京都)を会場に、初日の9月14日(日)から千秋楽の9月28日(日)までの15日間開催された。
タイトル | 人物(所属部屋 出身地) - 成績 | |
---|---|---|
幕内最高優勝 | 朝青龍明徳( モンゴル・ウランバートル出身) - 13勝2敗(2場所ぶり4回目) | |
三賞 | 殊勲賞 | 若の里忍(鳴戸部屋 青森県弘前市出身) - 11勝4敗(13場所ぶり4回目) |
敢闘賞 | 高見盛精彦(東関部屋 青森県北津軽郡板柳町出身) - 9勝6敗(19場所ぶり2回目) 旭天鵬勝(大島部屋 モンゴル・ナライハ出身) - 10勝5敗(2場所ぶり4回目) | |
技能賞 | 岩木山竜太(境川部屋 青森県中津軽郡岩木町出身) - 11勝4敗(初受賞) | |
十両優勝 | 豪風旭(尾車部屋 秋田県北秋田郡森吉町出身) - 13勝2敗 |
→詳細は「大相撲平成15年9月場所」を参照
十一月場所(九州場所)
[編集]福岡国際センター(福岡市)を会場に、初日の11月9日(日)から千秋楽の11月23日(日)までの15日間開催された。
タイトル | 人物(所属部屋 出身地) - 成績 | |
---|---|---|
幕内最高優勝 | 栃東大裕(玉ノ井部屋 東京都足立区出身) - 13勝2敗(11場所ぶり2回目) | |
三賞 | 殊勲賞 | 栃乃洋泰一(春日野部屋 石川県七尾市出身) - 8勝7敗(16場所ぶり2回目) 土佐ノ海敏生(伊勢ノ海部屋 高知県安芸市出身) - 10勝5敗(8場所ぶり7回目) |
敢闘賞 | 玉乃島新(片男波部屋 福島県西白河郡泉崎村出身) - 10勝5敗(14場所ぶり3回目) | |
技能賞 | 該当者なし | |
十両優勝 | 黒海太(追手風部屋 ジョージア・トビリシ出身) - 10勝5敗 |
→詳細は「大相撲平成15年11月場所」を参照
受賞
[編集]新弟子検査合格者
[編集]- 四股名が太字の者は現役力士。最高位は引退力士のみ記載。
場所 | 主な合格者 | 四股名 | 最高位 | 最終場所 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1月場所 | 内田水 | 普天王水[1] | 小結 | 2011年1月場所[注 1] | 幕下15枚目格付出 |
山本哲博 | 佐田の富士哲博[2] | 前頭2枚目 | 2017年5月場所 | ||
小野正仁 | 将司昂親[3] | 前頭8枚目 | 2011年1月場所[注 1] | ||
エルデネツォグト・オドゲレル | 城ノ龍康允[4] | 十両筆頭 | 2013年9月場所 | ||
3月場所 | 松村要 | 佐田の海貴士[5] | (現役) | ||
渋谷和佳 | 富士東和佳[6] | (現役) | |||
5月場所 | ヤガーンバートル・バトトゥシグ | 魁猛[7] | 十両10枚目 | 2022年3月場所[8] | |
7月場所 | バダムサンボー・ガンボルド | 德瀬川正直[9] | 前頭筆頭 | 2011年1月場所[注 1] | |
バットフー・ナンジッダ | 鏡桜南二[10] | 前頭9枚目 | 2023年3月場所 | ||
9月場所 | 恩和图布新 | 蒼国来栄吉[11] | 前頭2枚目 | 2020年3月場所[注 2] | |
11月場所 |
引退
[編集]場所 | 主な引退力士 | 最高位 | 初土俵 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1月場所 | 貴乃花光司[12] | 第65代横綱 | 1988年3月場所 | 年寄「貴乃花」襲名 |
3月場所 | 大善尊太[13] | 小結 | 1981年3月場所 | 年寄「富士ヶ根」襲名 |
須佐の湖善誉[14] | 十両2枚目 | 1988年3月場所 | ||
5月場所 | 安芸乃島勝巳[15] | 関脇 | 1982年3月場所 | 年寄「藤島」襲名 |
若東吉信[16] | 十両13枚目 | 1991年9月場所 | ||
7月場所 | ||||
9月場所 | ||||
11月場所 | 武蔵丸光洋[13] | 第67代横綱 | 1989年9月場所 | 年寄「武蔵丸」襲名 |
蒼樹山秀樹[17] | 前頭筆頭 | 1985年3月場所 | 年寄「枝川」襲名 | |
戦闘竜扁利[18] | 前頭12枚目 | 1988年7月場所 | ||
日出ノ国太子郎[19] | 十両13枚目 | 1990年3月場所 |
引退相撲興行
[編集]- 2月2日 - 貴闘力引退大嶽襲名披露大相撲(両国国技館)[20]
- 5月31日 - 寺尾引退錣山襲名披露大相撲(両国国技館)[21]
- 6月1日 - 貴乃花引退披露大相撲(両国国技館)[22]
- 9月27日 - 肥後ノ海引退木瀬襲名披露大相撲(両国国技館)[23]
- 9月28日 - 湊富士引退立田川襲名披露大相撲(両国国技館)[23]
誕生
[編集]死去
[編集]- 2月5日 - 森ノ里信義(最高位:十両10枚目、所属:高砂部屋、* 1924年【大正13年】)
- 2月15日 - 吉村道明(学生横綱、プロレスラー、近畿大学相撲部顧問、* 1926年【大正15年】)
- 2月24日 - 綾錦久五郎(最高位:前頭11枚目、所属:振分部屋→湊川部屋、* 1911年【明治44年】)[24]
- 4月28日 - 栃富士勝健(最高位:前頭3枚目、所属:春日野部屋、年寄:山分、* 1946年【昭和21年】)[25]
- 7月18日 - 嶋錦博(最高位:前頭筆頭、所属:芝田山部屋→高田川部屋→高砂部屋、* 1928年【昭和3年】)[26]
- 10月8日 - 清王洋好造(最高位:十両9枚目、所属:伊勢ヶ濱部屋、* 1960年【昭和35年】)
- 10月22日 - 鬼竜川光雄(最高位:前頭6枚目、所属:粂川部屋→双葉山道場→時津風部屋、* 1923年【大正12年】)[27]
- 10月24日 - 桂川質郎(最高位:前頭筆頭、所属:楯山部屋→伊勢ヶ濱部屋、* 1907年【明治40年】)[28]
- 12月17日 - 富士錦猛光(最高位:小結、所属:高砂部屋、* 1937年【昭和12年】)[29]
その他
[編集]- 12月31日 - 格闘技イベント『K-1 PREMIUM 2003 Dynamite!!』のメインイベントにおいて、元横綱曙太郎がボブ・サップにKO負け(K-1ルール)を喫する。当試合は瞬間視聴率43.0%を記録し、初めて瞬間視聴率でNHK紅白歌合戦を上回った。
注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 260頁
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 281頁
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 271頁
- ^ 城ノ龍 康允 日本相撲協会公式サイト(2021年8月4日閲覧)
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 290頁
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 279頁
- ^ 魁 猛 日本相撲協会公式サイト(2021年8月3日閲覧)
- ^ 「元十両の魁ら15人引退 日本相撲協会が発表/一覧」『日刊スポーツ』2022年3月30日。2022年3月30日閲覧。
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 275頁
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 288頁
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 276頁
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 226頁
- ^ a b 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 231頁
- ^ 須佐の湖 善誉 日本相撲協会公式サイト(2021年8月4日閲覧)
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 217頁
- ^ 若東 吉信 日本相撲協会公式サイト(2021年8月4日閲覧)
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 234頁
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 251頁
- ^ 日出ノ国 太子郎 日本相撲協会公式サイト(2021年8月4日閲覧)
- ^ 「貴闘力が引退相撲」『四国新聞社』2003年2月2日。2021年8月5日閲覧。
- ^ 「元関脇寺尾が引退相撲/300人が断髪式ではさみ」『四国新聞社』2003年5月31日。2021年8月5日閲覧。
- ^ 行事のお知らせ - ウェイバックマシン(2003年4月10日アーカイブ分)
- ^ a b 行事のお知らせ - ウェイバックマシン(2003年8月10日アーカイブ分)
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 87頁
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 174頁
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 132頁
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 117頁
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 83頁
- ^ 京須利敏・水野尚文『令和三年版 大相撲力士名鑑』(共同通信社) 149頁
参考文献
[編集]- 『相撲』誌各号
- 『大相撲戦後70年史』(ベースボールマガジン社、2015年)p111