鬱 (アルバム)
『鬱』 | ||||
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ピンク・フロイド の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1986年10月-1987年1月 | |||
ジャンル | プログレッシブ・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル |
EMI コロムビア | |||
プロデュース | デヴィッド・ギルモア & ボブ・エズリン | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ゴールドディスク | ||||
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ピンク・フロイド アルバム 年表 | ||||
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『鬱』収録のシングル | ||||
ミュージックビデオ | ||||
「Learning To Fly」 - YouTube |
『鬱』(うつ、A Momentary Lapse of Reason)は、1987年に発表されたピンク・フロイドのアルバム。ロジャー・ウォーターズ脱退とバンド再始動をめぐる裁判を経て発売された。新生フロイドの第一弾アルバムとして、大きな注目を集めた作品である。邦題表記は2009年スペシャルプライス盤から『モメンタリー・ラプス・オブ・リーズン』に変更された。原題の意味は「一時的な理性喪失」。
活動再開までの道
[編集]前作『ファイナル・カット』発表後の1985年、ウォーターズが正式にピンク・フロイドを脱退。デヴィッド・ギルモアとニック・メイスンはバンドの存続を表明。新作のレコーディングに入ることを発表した。
しかし、自分自身こそがピンク・フロイドであると考えていたウォーターズはそのことを認めず、「ピンク・フロイド」という名称を使用しないよう訴え、裁判を起こした。結局は、フロイド側がウォーターズ側に対して使用料を支払うこと、『ザ・ウォール』の権利をウォーターズ側が独占的に保有することなどを条件として和解し、ギルモア主導の形でピンク・フロイドが始動することになった。
アルバム概要
[編集]ピンク・フロイド名義ではあるが、多くのサポート・ミュージシャンが参加して制作された。主な顔ぶれは、トニー・レヴィン(ベース)、カーマイン・アピス(ドラム)、ジム・ケルトナー(ドラム)などである。それまでの大作主義やコンセプト思考は捨て、いずれもコンパクトな楽曲が並んでいる。音楽的には1970年代のようなプログレッシブ・ロックへのアプローチを主体とするが、同時代的なサウンドとの折衷もみられる。また、プロデューサーとして名を連ねているボブ・エズリンと『ザ・ウォール』(1979年)以来のタッグを組んでおり、新生フロイドのサウンド・メイキングに貢献している。
作詞を担当していたウォーターズがいなくなり、バンドのリーダーとなったギルモアが詞も書くことになったが、それまで詞をあまり書いてこなかったので大いに苦労したという。作詞に関してはロジャーに似たシニカルで批判的な詩作を行うアンソニー・ムーア(元スラップ・ハッピー)の協力を仰ぐことで解決した。
この時点ではデヴィッド・ギルモアとニック・メイスンの2人がバンドの正式なメンバーだった。リチャード・ライトはサポート・ミュージシャン名義でツアーに参加している。当時は否定したものの、後にギルモアは当時メイスンとライトはレコーディングではほとんど演奏しておらず、自分と参加したミュージシャンの演奏によるものだと認めている。
アルバム・ジャケット
[編集]このアルバムからストーム・ソーガソン(ヒプノシス)がピンク・フロイドのジャケット・デザインに復帰。ジャケットの「ベッドの川」は、CGではなく実際に700以上のベッドをイギリスのデボン州ソーントン・サンドの海岸に並べたものである。
ソーガソンによると、ようやく大量のベッドを並び終えたと思ったら雨が降り出し、慌ててベッドを回収して、もう一度並べ直すはめになったという。このときのことを振り返り「悪夢だったよ」と話している。
評価
[編集]ギルモア主導のフロイドに対して、ロジャー・ウォーターズはこのアルバムを「非常に精巧に作られたピンク・フロイドの贋作」と切り捨てた。ローリング・ストーン誌など、否定的に捉えるメディアも多かった。
しかし、アルバムは全英・全米3位という大ヒットを記録した。アルバム発表後のワールド・ツアーも成功を収め(後にライブ盤とビデオも発売)、好評だったことから追加公演が決定し、1989年までロング・ツアーを行った。また、1988年には3度目の来日公演を果たしている。現在のところ、ピンク・フロイドとしては最後の日本公演となっている。
収録トラック
[編集]# | タイトル | 作詞・作曲 | 時間 |
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1. | 「生命の動向(Signs Of Life)」(Instrumental) | Gilmour、Ezrin | |
2. | 「幻の翼(Learning To Fly)」 | Gilmour、Moore、Ezrin、Carin | |
3. | 「戦争の犬たち(The Dogs Of War)」 | Gilmour、Moore | |
4. | 「理性喪失(One Slip)」(Instrumental) | Gilmour、Manzanera | |
5. | 「現実との差異(On The Turning Away)」 | Gilmour、Moore | |
6. | 「空虚なスクリーン(Yet Another Movie)」 | Gilmour、Leonard | |
7. | 「輪転(Round And Around)」 | Gilmour | |
8. | 「ニュー・マシーン PART 1(A New Machine Part 1)」 | Gilmour | |
9. | 「末梢神経の凍結(Terminal Frost)」 | Gilmour | |
10. | 「ニュー・マシーン PART 2(A New Machine Part 2)」 | Gilmour | |
11. | 「時のない世界(Sorrow)」 | Gilmour | |
合計時間: |
外部リンク
[編集]- A Momentary Lapse Of Reason - Discogs (発売一覧)