足立和浩
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足立 和浩(あだち かずひろ、1941年6月18日 - 1987年11月14日)は、日本の哲学研究者、翻訳家。
人物
[編集]埼玉県浦和市(現・さいたま市浦和区)生まれ[1]。1960年、東京都立新宿高等学校卒業[1]。1965年、東京大学教養学部教養学科フランス分科卒業[1]、同大学院人文科学研究科比較文学比較文化専攻修士課程入学[1]。森本和夫の指導を受けた。1967年、修士課程修了[1]、東大教養学部助手[1]。1972年、ジャック・デリダの『グラマトロジーについて』をいち早く翻訳、1973年、立教大学専任講師[1]、1975年、東京都立大学助教授[1]。1981年、哲学奨励山崎賞受賞[1]。1987年、急逝[1]。
日本ではまだほとんど知られていない時代に、ジャック・デリダの主著を日本語訳した人物である。当時、沢崎浩平、豊崎光一とともに、フランス現代思想の翻訳者の早世が相次いだ。
著書
[編集]- 『戯れのエクリチュール』(現代思潮社)1978 ISBN 4329500717
- 『人間と意味の解体: 現象学・構造主義・デリダ』(勁草書房) 1978 ISBN 4326150882
- 『知への散策: エクリチュールをめぐって』(白水社) 1980 ISBN 4560048479
- 『笑いの戦略: 山崎賞選考委員会』(河出書房新社) 1984 ISBN 4309240712
- 『笑いのレクチュール』(青土社) 1986
翻訳
[編集]- 『根源の彼方に グラマトロジーについて』(ジャック・デリダ、現代思潮社) 1971 - 1972
- 『弁証法的理性批判 3』(サルトル、平井啓之共訳、人文書院、サルトル全集28) 1973
- 『理性と暴力 サルトル哲学入門』(R・D・レイン, D・G・クーパー、番町書房) 1973
- 『マルセル・モースの世界』(アルク誌、みすず書房) 1974
- 『ニーチェと哲学』(ジル・ドゥルーズ、国文社) 1974
- 『哲学講義 2』(ポール・フルキエ、竹田篤司共訳、筑摩書房) 1976、のちちくま学芸文庫 1997
- 『通底器』(アンドレ・ブルトン、現代思潮社) 1978
- 『死をめぐる対話』(クリスチャン・シャバニス、吉田葉菜共訳、時事通信社) 1986
- 『ポリローグ』(ジュリア・クリステヴァ、白水社) 1986
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 「足立和浩助教授略歴・研究業績」(沢崎浩平教授・足立和浩助教授追悼号) 人文学報(都立大)1989-03