稲荷山公園駅
稲荷山公園駅 | |
---|---|
北口(2008年7月) | |
いなりやまこうえん Inariyama-kōen | |
◄SI21 武蔵藤沢 (3.0 km) (0.9 km) 入間市 SI23► | |
所在地 | 埼玉県狭山市稲荷山一丁目1 |
駅番号 | SI22 |
所属事業者 | 西武鉄道 |
所属路線 | ■池袋線 |
キロ程 |
35.9 km(池袋起点) 小竹向原から32.5 km |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗降人員 -統計年度- |
[西武 1]8,986人/日 -2023年- |
開業年月日 | 1933年(昭和8年)4月1日 |
備考 | 無人駅 |
稲荷山公園駅(いなりやまこうえんえき)は、埼玉県狭山市稲荷山一丁目にある、西武鉄道池袋線の駅である。駅番号はSI22。
歴史
[編集]- 1933年(昭和8年)4月1日:開業。当初の駅構造は単式ホーム1面1線[1]。
- 1968年(昭和43年)11月13日:武蔵藤沢駅 - 入間市駅間複線化と共に、当駅の構造が相対式ホーム2面2線となる[1]。
- 1988年(昭和63年)3月21日:駅舎改築に伴い、新設された跨線橋の使用を開始する。
- 2024年(令和6年)4月1日:駅係員の常駐を終了し遠隔対応駅へ変更するとともに、窓口での切符等の販売を終了[2][3]。
駅構造
[編集]相対式ホーム2面2線を有する地上駅。線路とホームは駅の東側で南向きにカーブしていて、その辺りには屋根はない。なお、ホームの一部に列車との間隙が広い箇所がある。
2番ホームに接した南口には自動券売機が設置されていないが、始発より終電車まで使用できる[4]。トイレは1番ホーム側にあり、車椅子・オストメイトでの利用に対応した個室もある[4]。
ホームの一部は航空自衛隊入間基地に面しており、直接出入りできる場所が確保されていて、毎年11月3日に開催される入間基地航空祭開催時にはその場所を臨時改札口として使用している。
のりば
[編集]ホーム | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | 池袋線 | 上り | 所沢・池袋・新木場・渋谷・横浜方面 |
2 | 下り | 飯能・西武秩父方面 |
(出典:西武鉄道:駅構内図)
- 副都心線直通列車は2013年3月16日実施のダイヤ改正で、日中は当駅に停車しなくなった[注釈 1]。このため、日中時間帯に当駅から副都心線方面へ乗降する場合は、途中の小手指駅などで乗換える必要があり、該当する列車には接近時に流れる放送でその旨が伝えられる。ただし、入間基地航空祭開催時は一部の快速急行が急行・快速・準急として運行するため、副都心線直通列車に乗換なしで乗車できる。
-
北口改札(2022年7月)
-
南口改札(2022年7月)
-
ホーム(2022年7月)
利用状況
[編集]2023年(令和5年)度の1日平均乗降人員は8,986人であり、西武鉄道全92駅中69位[西武 1]。池袋線内の急行停車駅としては元加治駅に次いで利用者が少ない[西武 1]。なお、毎年20万人以上の観客で賑わう入間基地航空祭当日は混雑する(後述)。一方、2019年度は池袋線のひばりヶ丘駅から飯能駅間の駅では唯一増加となった。
近年の1日平均乗降人員および乗車人員の推移は下記の通り。
年度 | 1日平均 乗降人員[6] |
1日平均 乗車人員[7] |
出典 |
---|---|---|---|
1990年(平成 | 2年)11,143 | 5,565 | |
1991年(平成 | 3年)11,500 | 5,747 | |
1992年(平成 | 4年)11,850 | 5,940 | |
1993年(平成 | 5年)12,210 | 6,114 | |
1994年(平成 | 6年)11,937 | 5,953 | |
1995年(平成 | 7年)11,989 | 5,937 | |
1996年(平成 | 8年)11,641 | 5,814 | |
1997年(平成 | 9年)11,410 | 5,746 | |
1998年(平成10年) | 11,303 | 5,811 | |
1999年(平成11年) | 11,000 | 5,639 | [* 1] |
2000年(平成12年) | 10,833 | 5,500 | [* 2] |
2001年(平成13年) | 11,175 | 5,650 | [* 3] |
2002年(平成14年) | [西武 2]11,247 | 5,706 | [* 4] |
2003年(平成15年) | [西武 2]11,321 | 5,733 | [* 5] |
2004年(平成16年) | [西武 2]11,287 | 5,721 | [* 6] |
2005年(平成17年) | [西武 2]11,429 | 5,793 | [* 7] |
2006年(平成18年) | [西武 2]10,570 | 5,360 | [* 8] |
2007年(平成19年) | 9,486 | 4,798 | [* 9] |
2008年(平成20年) | 9,452 | 4,772 | [* 10] |
2009年(平成21年) | 8,463 | 4,268 | [* 11] |
2010年(平成22年) | 8,457 | 4,253 | [* 12] |
2011年(平成23年) | 8,396 | 4,185 | [* 13] |
2012年(平成24年) | 8,502 | 4,264 | [* 14] |
2013年(平成25年) | 8,780 | 4,395 | [* 15] |
2014年(平成26年) | 8,975 | 4,492 | [* 16] |
2015年(平成27年) | 9,503 | 4,757 | [* 17] |
2016年(平成28年) | 9,592 | 4,803 | [* 18] |
2017年(平成29年) | 9,896 | 4,960 | [* 19] |
2018年(平成30年) | 9,990 | 5,011 | [* 20] |
2019年(令和元年) | 10,053 | 5,038 | [* 21] |
2020年(令和 | 2年)[西武 3]6,377 | 3,207 | [* 22] |
2021年(令和 | 3年)[西武 4]7,518 | ||
2022年(令和 | 4年)[西武 5]8,657 | ||
2023年(令和 | 5年)[西武 1]8,986 |
駅周辺
[編集]当駅は、自衛隊基地[注釈 2]の中を旅客鉄道が通る区間にあるという日本では珍しい立地となっているが、もともとは1915年(大正14年)に武蔵野鉄道(現:西武鉄道)によって武蔵野線(現在の西武池袋線であり、JRの武蔵野線とは無関係)が開業し、1933年(昭和8年)に当駅が開業したのが先である。その後、1938年(昭和13年)に陸軍航空士官学校分校が所沢陸軍飛行場から線路の東側に移転し、1940年(昭和15年)に豊岡陸軍飛行場(現:航空自衛隊入間基地)が完成した。その後も敷地の拡大が続き、線路を跨いだ西側も敷地に編入されていったことから、結果的に基地内を鉄道が走っているようになったのである。
なお、駅前の商業施設は改札脇にあるコンビニエンスストア「ポプラ」[8]や駅出口近くの不動産店程度であり、付近の自衛隊官舎を除けば住宅は少なめである。一方、狭山稲荷山公園、狭山市立博物館、狭山市第二環境センター(稲荷山環境センター)、ふれあい健康センター サピオ稲荷山など、基地からの返還地を利用した公共施設がいくつか立地している。
西武新宿線の狭山市駅が当駅から約2 kmの場所にあり、路線バスで5分程で結ばれている。
北口
[編集]南口
[編集]- 埼玉県狭山警察署
- 埼玉県狭山保健所
- 東京家政大学 狭山キャンパス
- 埼玉県立狭山経済高等学校
- 埼玉県立入間向陽高等学校
- 埼玉県営彩の森入間公園
- ジョンソン・タウン
バス路線
[編集]入間基地航空祭
[編集]毎年11月3日には、隣接する航空自衛隊入間基地において「入間基地航空祭」が開催されており、自衛隊機による展示飛行や、ブルーインパルスによるアクロバット飛行が見られる。2010年には動員数が過去最高の28万人に達した[9]。
当日は入間市行の臨時列車が運行されるほか、特急が(2013年のみ快速急行も)臨時停車する。また、西武鉄道の社員が多数配置されて交通整理にあたるほか、ホームの所沢方面に臨時改札口が設けられて臨時の基地出入口に続いている。
踏切問題
[編集]当駅に隣接する踏切(稲荷山公園1号踏切)は、狭山市と入間市の中心市街地を結ぶ都市計画道路(入間狭山縦貫道路)のものである。同道路と並行する国道16号は入間市駅北口再開発の遅れにより道路の拡幅がなされていないことで慢性的に渋滞が発生するため、その迂回路としても利用されることから交通量が多く、国土交通省が実施した調査においても稲荷山公園1号踏切は「ボトルネック踏切」と指摘されている[10]。
このような状況に鑑み、狭山市は関係各所に働きかけ、入間狭山縦貫道路の立体交差(アンダーパス)化による稲荷山公園1号踏切廃止案のほか[11]、池袋線を掘割構造化し稲荷山公園1号踏切のほか入間基地内に位置する武蔵藤沢5号踏切の両踏切を廃止する案を提起した[11]。
同案が実現した場合、国道16号を経由しないで入間市と狭山市の中心市街地を直接結ぶバス路線の開設が可能になるほか、交通渋滞が解消されることにより入間狭山縦貫道路が都市計画道路として本来の機能が発揮できるとされる。さらに、踏切によって分断されている入間基地敷地の一体化、およびホームの有効長や幅員に余裕を持たせたり、駅移設や線形改善による通過速度制限の緩和などの効果があるとしている。もっとも、両案ともに狭山市の財政事情や関係機関との調整不調により実現の目途は立っていない[11]。
付記
[編集]- 1945年(昭和20年)11月20日から1982年(昭和57年)12月20日までは、当駅と武蔵藤沢駅との間に下原駅という貨物駅があった。同駅は、池袋線と入間基地への貨物輸送などに使用する専用線との分岐点であった。
- 両隣の入間市駅と武蔵藤沢駅は入間市内にあるが、当駅は狭山市内にある。
隣の駅
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b 『写真で見る西武鉄道100年』(ネコ・パブリッシング)73ページ
- ^ 『一部の駅における営業体制の変更について』(PDF)(プレスリリース)西武鉄道、2024年2月29日。オリジナルの2024年2月29日時点におけるアーカイブ 。2024年2月29日閲覧。
- ^ “西武線の6駅、「遠隔対応」に変更へ…4月から駅員は常駐せず、インターホンで客とやりとり 労働力不足の加速が見込まれて判断 すでに5駅が「巡回駅」に変更、今回の6駅はどこ”. 埼玉新聞. (2024年3月28日) 2024年4月6日閲覧。
- ^ a b 稲荷山公園駅 構内マップ - 西武鉄道
- ^ 入間市統計書 - 入間市
- ^ レポート - 関東交通広告協議会
- ^ 埼玉県統計年鑑 - 埼玉県
- ^ 稲荷山公園駅の店舗情報[リンク切れ] - 西武プロパティーズ
- ^ 入間航空祭 - 航空自衛隊 入間基地
- ^ 3-1 渋滞の解消・緩和 (PDF) - 国土交通省 2012年10月11日閲覧
- ^ a b c 狭都発 第168号 平成20年10月22日 今後の道路行政についての意見・提案について(回答) (PDF) - 国土交通省 2012年10月11日閲覧
- 埼玉県統計年鑑
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成12年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成13年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成14年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成15年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成16年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成17年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成18年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成19年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成20年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成21年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成22年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成23年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成24年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成25年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成26年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成27年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成28年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成29年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(平成30年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(令和元年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(令和2年)
- ^ 埼玉県統計年鑑(令和3年)
- 西武鉄道の1日平均利用客数
- ^ a b c d “駅別乗降人員(2023年度1日平均)” (pdf). 西武鉄道. 2024年6月21日閲覧。
- ^ a b c d e “「駅別乗降人員(一日平均)の推移」No.1 2002年度〜2006年度・池袋線・西武秩父線・西武有楽町線・豊島線・狭山線・山口線” (PDF). 西武鉄道. 2012年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月30日閲覧。
- ^ 駅別乗降人員(2020年度1日平均) - ウェイバックマシン(2021年9月23日アーカイブ分)、2022年8月18日閲覧
- ^ 駅別乗降人員(2021年度1日平均) - ウェイバックマシン(2022年7月8日アーカイブ分)、2022年8月18日閲覧
- ^ “駅別乗降人員(2022年度1日平均)” (pdf). 西武鉄道. 2023年7月30日閲覧。
関連項目
[編集]- 日本の鉄道駅一覧
- 終末トレインどこへいく? - 第4話に当駅が登場。
外部リンク
[編集]- 稲荷山公園駅(駅情報) - 西武鉄道