朴廷桓
朴 廷桓(パク・ジョンファン、박정환、ぼく ていかん、1993年1月11日 - )は、韓国の囲碁棋士。九段。ソウル市出身、韓国棋院所属、権甲龍七段門下、沖岩高等学校出身。世界囲碁選手権富士通杯優勝、圓益杯十段戦2連覇など。2013年12月から2018年8月まで韓国囲碁棋士ランキング連続1位。
経歴
[編集]6歳で囲碁を覚え、小学4年の時に権甲龍囲碁道場に入る。2004年世界青少年囲碁選手権大会少年の部優勝。2005年入段。2007年、韓国囲碁リーグ初出場(ワールド建設)、棋聖戦ベスト8進出、囲碁マスターズ戦神戦で棋戦初優勝、二段。2008年、三星火災杯世界オープン戦初出場、三段。2009年、圓益杯十段戦決勝で白洪淅を2-0で破って優勝し四段昇段。同年バッカス杯天元戦でも優勝し、五段昇段、囲碁大賞新鋭棋士賞受賞。2010年、十段戦決勝で李昌鎬を2-1で破り2連覇、七段昇段。
2010年八段。同年アジア競技大会の男女ペア碁(李瑟娥とペア)と男子団体戦で金メダル獲得。これにより九段昇段し、17歳11か月で九段最年少記録を作り、国民体育振興公団より終身年金受領、また兵役免除となる。2011年に世界囲碁選手権富士通杯で優勝。2012年に応昌期杯決勝で范廷鈺に1-3で敗れ準優勝。KBS杯では2011年から3連覇。2013年囲碁大賞最優秀棋士賞。2016年、韓国プロ棋士賞金ランキングで2位になった(5億8300万ウォン)[1]。
2018年、第3回Mlily夢百合杯世界囲碁オープン戦決勝で朴永訓九段を3-0で破り優勝[2]。同年囲碁電王戦FINALに出場し、DeepZenGoと対戦。 2019年春蘭杯世界囲碁選手権戦優勝。
韓国囲碁リーグでは2013年に最多賞(12勝)、2014-16年には3年連続MVP[3]。2017年10月16日、韓国囲碁リーグで囲碁リーグ最年少で通算100勝を達成(24才9ヶ月)。達成時戦績は100勝40敗で71.4%の勝率で、2年前の李世乭九段の73%に次ぐ成績[4]。
韓国棋士ランキングでは2007年に25位、2010年2位、2012年6月に李世乭に代わって初の1位となり、2013年12月から2018年10月まで59ヶ月連続1位[5]。2012年からは中国甲級リーグにも出場。
2020年農心杯は新型コロナの影響でリモート対局で行われたが、第12戦の范廷鈺戦で朴のパソコンの不具合発生により中断、打ち直しとなり、再戦にて勝利、その後最終戦で柯潔に敗れた[6]。
タイトル歴
[編集]国際棋戦
- 中韓天元対抗戦 2010年 2-1 陳耀燁、2014年 2-0 陳耀燁
- 世界囲碁選手権富士通杯 2011年
- LG杯世界棋王戦 2015年
- ワールド碁チャンピオンシップ 2017、18、19年
- CCTV賀歳杯囲棋戦 2018、19、20年
- Mlily夢百合杯世界囲碁オープン戦 2018年
- 国手山脈杯世界囲碁最強戦個人戦 2018年
- 春蘭杯世界囲碁選手権戦 2019年
- 三星火災杯世界囲碁マスターズ 2021年
国内棋戦
- 囲碁マスターズ戦神戦 2008年
- 圓益杯十段戦 2009-10年
- バッカス杯天元戦 2009、14年
- KBS杯バドゥク王戦 2011-13、16、18年
- GSカルテックス杯プロ棋戦 2011年
- マキシムコーヒー杯入神連勝最強戦 2012-13、17、22年
- 物価情報杯プロ棋戦 2013年
- 名人戦 2014年
- 国手戦 2015-16年
- クラウン・ヘテ杯 2018年
- 囲碁TV杯マスターズ 2019年
- 竜星戦 2019年
- 牛膝鳳爪韓国棋院選手権戦 2022年
その他の棋歴
[編集]国際棋戦
- 応昌期杯世界プロ囲碁選手権戦 準優勝 2012、16年
- テレビ囲碁アジア選手権戦 準優勝 2013、15年
- BCカード杯世界囲碁選手権 ベスト4 2010年(○金日煥、○柁嘉熹、○牛雨田、×常昊)、2011年
- 三星火災杯世界オープン戦
- 百霊愛透杯世界囲碁オープン戦 ベスト4 2014年、ベスト8 2016年
- LG杯世界棋王戦 準優勝 2020年、ベスト4 2016年、ベスト8 2018年、2021年
- 天府杯世界囲碁プロ選手権戦 ベスト4 2018年
- 鳳凰古城世界囲棋嶺鋒対決 2013年 ×陳耀燁、2018年 ×柯潔
- ペア碁ワールドカップ
- 2016年第3位(崔精とペア)
- 2017年挑戦者(崔精とペア)
- 2018年優勝(崔精とペア)
- 2019年優勝(崔精とペア)
- アジア競技大会 2010年 男女ペア碁・男子団体戦優勝
- スポーツアコードワールドマインドゲームズ 2011年男子団体戦準優勝、2013年男子団体戦優勝
- 招商地産杯中韓囲棋団体対抗戦
- 農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦
- 珠鋼杯世界囲碁団体選手権・金竜城杯世界囲碁団体選手権 2013年男子団体戦優勝、2016年男子団体戦優勝
- 国手山脈杯国際囲棋戦
- 2014年 2-1(1-1 陳耀燁、○檀嘯)、2015年 3-0(○羋昱廷、○柁嘉熹、○范廷鈺)
- 2016年 優勝(2-0、○富士田明彦、○范廷鈺)
- 2017年 準優勝
- 2022年世界プロ最強戦 ベスト4
- IMSAエリートマインドゲームズ・世界マスターズ選手権戦
- 2016年 男子団体戦優勝、男女ペア戦優勝(崔精とペア)
- 2017年 男子団体戦優勝、男子個人戦準優勝
- 2019年 男子団体戦準優勝
獲得メダル | ||
---|---|---|
国別コード | ||
囲碁 | ||
2010年アジア競技大会 | ||
金 | 2010 | 団体戦 |
金 | 2010 | ペア碁 |
国内棋戦
- SKガス杯新鋭プロ十傑戦 準優勝 2008年
- KBS杯バドゥク王戦 準優勝 2014、15、19、21、22年
- マキシムコーヒー杯入神連勝最強戦 準優勝 2014年
- 名人戦 準優勝 2016年
- 竜星戦 準優勝 2020、21年
- ソパルコサノル最高棋士決定戦 準優勝 2020年、挑戦者 2021年
- YK建機杯 準優勝 2022年
- 韓国囲碁リーグ
- 2007年(ワールド建設)3-5
- 2008年(ワールド建設)7-6
- 2009年(KiXX)7-5
- 2010年(KiXX)11-4
- 2011年(KiXX)6-7
- 2012年(正官庄)13-3
- 2013年(正官庄)12-1
- 2014年(Tブロード)11-2、MVP
- 2015年(Tブロード)MVP
- 2016年(Tブロード)8-2(ポストシーズン 6-0)MVP
- 2017年(華城市コリー)12-1
- 2018年(華城市コリー)11-2
- 2019-20年(華城市コリー)13-3
- 2020-21年(秀麗陜川)10-4
- 2021-22年(秀麗陜川)11-5
- 2022-23年(秀麗陜川)16-6
- 2021電子ランドライバル対戦 0-2(×元晟溱、×申眞諝)
- 2022-2023ハナ銀行MZ囲碁スーパーマッチ 0-1(×申眞諝)
中国の棋戦
- 蘇州新城石湖公館杯王中王争覇戦 2013年3位(×范廷鈺、○卞相壹)、2015年 ×范廷鈺
- 中国囲棋甲級リーグ戦
- 2012年(大連上方)11-5
- 2013年(大連上方)13-4
- 2014年(大連上方、優勝)11-2
- 2015年(蘇泊爾杭州、優勝)11-3
- 2016年(蘇泊爾杭州、優勝)11-4
- 2017年(蘇泊爾杭州)9-4
- 2018年(蘇泊爾杭州)5-8
- 2019年(成都懿錦控股)10-5
- 2020年(成都懿錦控股)14-1
- 2021年(成都農商銀行)12-3
- 2022年(深圳龍華)9-6
韓国棋院囲碁大賞
- 2009年 新鋭棋士賞
- 2011年 連勝賞
- 2012年 最多勝、勝率賞、連勝賞
- 2013年 最優秀棋士賞、最多勝、勝率賞
- 2014年 最多勝、勝率賞、連勝賞
- 2015年 最優秀棋士賞、最多勝、勝率賞、連勝賞
- 2016年 最優秀棋士賞、最多勝、連勝賞
- 2017年 最優秀棋士賞、最多勝、勝率賞、連勝賞
脚注
[編集]- ^ 【韓国話題】2016年プロ棋士賞金ランキング…イ・セドル、8億ウォンで1位 nitro15
- ^ 第3回 夢百合杯 世界オープン戦 囲碁の日本棋院
- ^ HANGAME「박정환, 3년 연속 KB바둑리그 MVP」
- ^ HANGAME「박정환, 바둑리그 최연소 100승」
- ^ 韓国棋院「랭킹 1위 다툼 치열, 박정환 59개월 연속 1위 질주」2018.10.5
- ^ 新浪体育「农心杯戏剧性事件!朴廷桓胜势下突然超时」