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小坂川健三郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

小坂川 健三郎(こさかがわ けんざぶろう、1921年5月30日 - 没年不明)は、秋田県鹿角郡小坂町出身[1]立浪部屋(入門時は春日山部屋)に所属した大相撲力士。本名は葛西 健三郎(かさい けんざぶろう)。得意手は右四つ、寄り、投げ。現役時代の体格は177cm、98kg[1]。最高位は西前頭17枚目(1949年10月場所・1952年9月場所)。

来歴・人物

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小学校を卒業後、地元の鉱山で働いていたが、1936年秋に春日山部屋へ入門。

1937年5月場所で初土俵を踏み、翌年1月、故郷の地名に因んだ「小坂川」の四股名序ノ口に付いた[1]

以後、廃業まで1度も改名しなかった。

幕下時代の1942年に召集され、4年のブランクが出世に大きく響いた[1]。復員後は立浪部屋に移籍し、1947年6月場所で十両に昇進した。

その後、1949年10月場所で新入幕[1]。幕内は計5場所務めたが、2場所で7勝を挙げたのが最高成績で、1度も勝ち越す事なく終わった。

1953年1月場所を最後に幕内から遠ざかり、以後は暫く十両に在ったが、幕下に落ちた1955年3月場所限りで廃業した[1]

引退後の消息は不明であるが、1971年の雑誌記事ではすでに死去したと記されている。

主な戦績

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  • 通算成績:197勝214敗21休 勝率.479
  • 幕内成績:25勝50敗 勝率.333
  • 現役在位:36場所(番付外1場所を含む)
  • 幕内在位:5場所

場所別成績

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小坂川 健三郎
春場所 三月場所 夏場所 秋場所
1937年
(昭和12年)
x x (前相撲) x
1938年
(昭和13年)
東序ノ口32枚目
1–5–1 
x 西序二段45枚目
休場
0–0–7
x
1939年
(昭和14年)
東序二段61枚目
5–2 
x 東三段目52枚目
5–3 
x
1940年
(昭和15年)
西三段目31枚目
7–1 
x 東幕下32枚目
5–3 
x
1941年
(昭和16年)
西幕下17枚目
4–4 
x 西幕下15枚目
4–4 
x
1942年
(昭和17年)
東幕下16枚目

兵役
 
x x x
1943年
(昭和18年)
x x x x
1944年
(昭和19年)
x x x x
1945年
(昭和20年)
x x x x
1946年
(昭和21年)
x x x 幕下
5–1–1 
1947年
(昭和22年)
x x 西十両11枚目
4–6 
東十両12枚目
7–4 
1948年
(昭和23年)
x x 西十両4枚目
3–8 
東十両13枚目
7–4 
1949年
(昭和24年)
東十両6枚目
9–4 
x 東十両筆頭
10–5 
西前頭17枚目
7–8 
1950年
(昭和25年)
東前頭18枚目
7–8 
x 東前頭19枚目
2–13 
西十両6枚目
9–6 
1951年
(昭和26年)
西十両2枚目
4–11 
x 西十両8枚目
5–10 
西十両12枚目
13–2 
1952年
(昭和27年)
西十両筆頭
8–7 
x 東十両筆頭
9–6 
西前頭17枚目
5–10 
1953年
(昭和28年)
東前頭20枚目
4–11 
東十両4枚目
7–8 
東十両5枚目
9–6 
東十両2枚目
6–9 
1954年
(昭和29年)
西十両5枚目
5–10 
西十両10枚目
5–10 
西十両17枚目
8–7 
西十両15枚目
5–10 
1955年
(昭和30年)
東十両21枚目
3–8–4 
東幕下8枚目
引退
0–0–8
x x
各欄の数字は、「勝ち-負け-休場」を示す。    優勝 引退 休場 十両 幕下
三賞=敢闘賞、=殊勲賞、=技能賞     その他:=金星
番付階級幕内 - 十両 - 幕下 - 三段目 - 序二段 - 序ノ口
幕内序列横綱 - 大関 - 関脇 - 小結 - 前頭(「#数字」は各位内の序列)

幕内対戦成績

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力士名 勝数 負数 力士名 勝数 負数 力士名 勝数 負数 力士名 勝数 負数
朝若 0 1 五ッ洋 0 1 大江戸 1 1 大熊 1 0
大ノ海 0 1 大蛇潟 1 0 甲斐錦 2 1 甲斐ノ山 2 0
神錦 0 1 国登 0 1 琴ヶ濱 0 1 信夫山 1 1
嶋錦 0 1 大天龍 0 1 大龍 1 0 玉ノ海 0 1
常ノ山 0 3 輝昇 1 1 十勝岩 0 1 鳴門海 0 3
緋縅 0 1 備州山 0 1 広瀬川 1 1 藤田山 1 4
二瀬山 1 2 増巳山 0 1 宮城海 1 1 八方山 1 2
吉井山 2 3 芳ノ里 2 0 若潮 1 0 若瀬川 0 1
若ノ花 0 1

参考文献

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  • 『大相撲人物大事典』(ベースボール・マガジン社刊)
  • 『戦後新入幕力士物語 第1巻』(著者:佐竹義惇、ベースボール・マガジン社刊)

脚注

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  1. ^ a b c d e f ベースボールマガジン社『大相撲名門列伝シリーズ(4) 立浪部屋』p26

関連項目

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