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宮本広志

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
 宮本広志 五段
名前 宮本広志
生年月日 (1986-01-27) 1986年1月27日(38歳)
プロ入り年月日 2014年4月1日(28歳)
棋士番号 296
出身地 和歌山県西牟婁郡上富田町
所属 日本将棋連盟(関西)
師匠 森安正幸七段
段位 五段
棋士DB 宮本広志
2017年10月1日現在
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宮本 広志(みやもと ひろし、1986年1月27日 - )は、将棋棋士森安正幸七段門下。棋士番号は296。和歌山県西牟婁郡上富田町出身[1]

棋歴

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小学1年生の時に父に教わって将棋を始めた[1]

1999年9月に、6級で奨励会に入会。1級から初段への昇段に2年強を費やした以外は順調に昇級・昇段をし続け、2005年3月には三段に昇段し、第37回(2005年度前期)より三段リーグに参加。ここで2位以内の成績を修めればプロ入りという所まで到達した。

リーグでは勝ち越すことが多かったものの、なかなか2位以内に入れないまま、第50回(2011年度後期)参加中に満26歳の年齢制限を迎え、指し分け(9勝9敗)以下で終えると奨励会退会[注 1]という危機に瀕する。当期リーグは最終日を3番手で迎えるも、連敗を喫し11勝7敗の8位で終え次点獲得のチャンスを逃した。

翌第51回では序盤から好調を続け、連勝すれば自力で四段昇段が可能な状態で最終日を迎えたが最終局で敗れ、成績が4位となり、またもや次点の獲得にも至らなかった。

翌第52回は出だし3連敗と躓いたものの、中盤以降で持ち直し、11勝5敗の途中成績で迎えた最終日[注 2]は、自身が連勝するか、自身が1勝1敗でも同じ途中成績の他の3名が連勝しなければ昇段できる極めて有利な状況で迎えた。しかし再び最終局で敗れ、また同星の竹内雄悟が連勝したため今回も2位以内に入れなかった(最終的に3位だったため、次点を獲得した)。

翌第53回では波に乗れず、第15回戦を終えた時点で7勝8敗となり、残り3局を全勝できないと退会という窮地に立つ。追い込まれた宮本であったが、残り3局を連勝、最終成績を10勝8敗と勝ち越し、翌第54回への参加権を辛くも確保した[注 3]

勝ち越し延長を続けること4回、28歳となる第54回では、三たび連勝すれば自力で昇段が可能な状態で最終日を迎える。宮本は初めてこの状況で連勝、遂に四段昇段を決めた。28歳での四段昇段は、三段リーグを経由したものに限定すれば、勝ち越し延長の規定が発足した1994年以降の最高齢記録であった[1]

三段リーグには通算18期(9年)在籍し、184勝140敗(勝率.568)という成績を残している。四段昇段を果たした棋士としては三段リーグでの在籍期数、通算勝利数とも歴代最多である。

また、奨励会三段時代に出場した2011年度の第1期加古川青流戦では決勝まで進み、決勝三番勝負で船江恒平に先勝からの2連敗で敗れたものの、準優勝を果たしている。

加えて、2012年度には第2期加古川青流戦と、第43期新人王戦の両方で、ベスト4に進出する活躍も見せている(両棋戦にてそれぞれ4連勝した)。

プロ入り後

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2015年度は第86期棋聖戦で6連勝し、決勝トーナメントに進出(1回戦で稲葉陽に敗戦)。第74期のC級2組順位戦では、9勝1敗・1位の成績をあげ、C級1組への昇級とそれに伴い五段に昇段。

第67回(2017年度)NHK杯将棋トーナメントに五段・31歳にして初出場。1回戦で銀河戦優勝につきシードの藤井猛九段に勝利。2回戦は三浦弘行九段に敗れた。

2019年度は第27回銀河戦で決勝トーナメントに進出(1回戦で髙見泰地に敗戦)。本戦ブロックの2連勝で進出するという幸運だった。

棋風

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振り飛車を得意とする[1]。力戦や乱戦が多く、序中盤で不利になっても終盤で逆転する剛腕を見せる。相手が振り飛車党の場合、相振飛車にするのも厭わない[2]

人物

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  • 「もっち」「みやもっちゃん」などの愛称で呼ばれる。名前がよく似た本宮ひろ志にちなみ「サラ金[注 4]」と呼ばれる事もある[3]。勉強家で、棋士室で検討している様子が記者により報道されることが多い[4]
  • 大阪府茨木市で将棋教室を開き、普及にも熱心な棋士の一人である。また、自身のTwitterや、関西の若手棋士有志「西遊棋」のイベント報告などでは笑顔の写真が多い[5][出典無効]
  • 2020年9月1日に一般人女性と入籍した[6]

昇段履歴

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昇段規定は、将棋の段級 を参照。

  • 1999年09月00日 - 6級 = 奨励会入会
  • 2003年06月00日 - 初段
  • 2004年01月00日 - 二段
  • 2005年03月00日 - 三段(第37回奨励会三段リーグ<2005年度前期>より三段リーグ参加
  • 2014年04月01日 - 四段(第54回奨励会三段リーグ成績2位) = プロ入り
  • 2016年03月03日 - 五段(順位戦C級1組昇級)

主な成績

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一般棋戦

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在籍クラス

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竜王戦と順位戦のクラスは、将棋棋士の在籍クラス を参照。

順位戦・竜王戦の在籍クラスの年別一覧
開始
年度
(出典)順位戦
出典[7]
(出典)竜王戦
出典[8]
名人 A級 B級 C級 0 竜王 1組 2組 3組 4組 5組 6組 決勝
T
1組 2組 1組 2組
2014 73 C250 5-5 28 6組 -- 3-2
2015 74 C228 9-1 29 6組 -- 3-2
2016 75 C132 5-5 30 6組 -- 0-2
2017 76 C120 6-4 31 6組 -- 2-2
2018 77 C112 7-3 32 6組 -- 3-2
2019 78 C107 4-6 33 6組 -- 1-2
2020 79 C124 5-5 34 6組 -- 3-2
2021 80 C119 6-4 35 6組 -- 0-2
2022 81 C112 4-6 36 6組 -- 1-2
2023 82 C119 5-5 37 6組 --
2024 83 C119 38
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。
順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / 降級点消去 )
順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。
竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。

年度別成績

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公式棋戦成績
年度 対局数 勝数 負数 勝率 (出典)
2014 31 15 16 0.4838 [9]
2015 35 23 12 0.6571 [10]
2016 38 22 16 0.5789 [11]
2017 32 16 16 0.5000 [12]
2018 31 14 17 0.4516 [13]
2019 29 10 19 0.3448 [14]
2020 30 14 16 0.4666 [15]
2014-2020
(小計)
226 114 112
年度 対局数 勝数 負数 勝率 (出典)
2021 27 12 15 0.4444 [16]
2022 29 13 16 0.4482 [17]
2023 26 10 16 0.3846 [18]
2021-2023
(小計)
82 35 47
通算 308 149 159 0.4837 [19]
2023年度まで

脚注

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注釈

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  1. ^ 奨励会の年齢制限については、新進棋士奨励会#年齢制限を参照。
  2. ^ 当期の三段リーグは、千田翔太のリーグ優勝(に伴う四段昇段)が内定し、残る1枠を宮本を含む4人が11勝5敗で並んで争う混戦であった。宮本は前期の成績に基づく順位が当該4人の中で最上位だった関係から、最終成績が同星で並んだ場合、昇段だった。
  3. ^ 当期リーグの最終局は宮本と同様の境遇(負けた時点で退会)にあった鈴木肇三段との対局となり、宮本に敗れ9勝9敗に終わった鈴木は年齢制限により当期限りで退会した。
  4. ^ 本宮が創造した人気キャラクター「サラリーマン金太郎」のこと。

出典

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  1. ^ a b c d 日本将棋連盟ホームページ・お知らせ「星野良生三段と宮本広志三段が四段に昇段」より。
  2. ^ 第74期C級2組棋譜速報・携帯中継
  3. ^ 宝島社「将棋観戦が楽しくなるプロ棋士名鑑2015」
  4. ^ 将棋連盟モバイル2016.3.4インタビュー、2015年度加古川青流中継ブログなど
  5. ^ 2017.3.20(Twitter@hiroshimiyamo)ほか
  6. ^ 日本将棋連盟ホームページ・お知らせ「宮本広志五段が結婚
  7. ^ 名人戦・順位戦」『日本将棋連盟』。
  8. ^ 竜王戦」『日本将棋連盟』。
  9. ^ [1][名無しリンク]
  10. ^ [2][名無しリンク]
  11. ^ [3][名無しリンク]
  12. ^ [4][名無しリンク]
  13. ^ [5][名無しリンク]
  14. ^ [6][名無しリンク]
  15. ^ [7][名無しリンク]
  16. ^ [8][名無しリンク]
  17. ^ [9][名無しリンク]
  18. ^ [10][名無しリンク]
  19. ^ [11][名無しリンク]

関連項目

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外部リンク

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