コンテンツにスキップ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

: こ、呉音漢音: し、唐音: す、普通話: ツー・ツ)

以下、読み方によって節を分ける。

[編集]

[編集]
  • 親に対する子
    • 本人の直系卑属、すなわち実子もしくは養子のこと。主に息子のこと。は、子の他に女(おんな)と呼び分けられることも。
    • 比喩的な用法。多くは文脈中で「親」の語も併用し、たがいに対置的な概念を表現する。接頭辞的な用例が多い。「子機」・「子プロセス」・「子集合」など。トランプ麻雀などで親以外のプレイヤー。
  • 子ども(大人に対する)。やや文語的な表現で、「見知らぬ子」・「子らの遊ぶ声」など。また接尾辞的に「いじめっ子」・「鍵っ子」・「はみだしっ子」など。人間以外の動物では「仔」とも書く。「すずめの子」・「虎の子(比喩表現)」・「鳥の子(卵の意)」・「竹の子(筍)」など。 また接頭辞として、「子猫」・「子牛」・「子だぬき」・「子象」など。
  • 、または
  • 子 (人名)。主に女性名の末尾に使う。
  • 方言または方言的表現で、名詞の後ろにつける接尾辞。「花こ」(はな)・「茶碗こ」(茶碗)・「石こ」(石)など。

[編集]
  • 十二支の子。漢語・漢文等以外では「ね」と読むことが多い。いわゆる生まれ年のほか、方角や時刻にも使われる。本来「ネズミ」の意であることから、日本語では「ね」の音をあてた。
  • その後「子」を「ね」と読むことが一般的になり、近代まで、「子」は一種の変体がなとして「ね」・「ネ」と同じように使われた。
  • 日本船舶信号法による手旗信号では、ほかの多くの文字形象がカタカナを模して表現されるのに対し、「ネ」に関しては「子」を模した形象で表現される。

[編集]

通常は漢音で「し」と読む。漢字の部首として子部(部首の第39)。

名詞

[編集]

助数詞

[編集]

人物を表す称

[編集]
  • 子 (姓)中国語版
  • 中国人(あざな)に使う文字。「子〜」という形で使う。「子貢」など。
  • 「〜子」の形で使うもの
    • 子爵 - 五等爵(公侯伯子男)の第4。もとは殷の王子の意味だったが周代に士大夫の号になった。
    • 先生(中国では男性に対する尊称:例えば、「子曰わく~」は『論語』で多い文章の始め。)。特に思想家に付けることが多い。老子孟子朱子など。
    • 一人称に用い、同時に謙譲の意味を[要出典]添える接尾辞。「編集子」など。

名詞接尾辞

[編集]

中国語では元来ほとんどの語彙が単音節語だったのが、のちに接尾辞・接頭辞が発達した。「子」はもっとも多用される接尾辞のひとつである。日本語に入った経路・時期が複数あったため読み方は多様である。

  • シと読むもの…骨子、冊子獅子、種子、女子、男子、帽子、など
  • ス(ズ)と読むもの…杏子、椅子、扇子、様子、柚子、など
  • ザと読むもの…餃子
  • ツと読むもの…面子
  • ジと読むもの…王子
  • ゼと読むもの…竹子
  • ビと読むもの…茄子
  • ベと読むもの…郁子

造語成分としての接尾辞

[編集]

[編集]
  1. ^ 「すいてつし」と読み、日本神話ヒルコとは無関係。

関連項目

[編集]