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大家重夫

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大家 重夫(おおいえ しげお、1934年9月19日 - )は、文部官僚・法学者久留米大学名誉教授。

人物・来歴

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北九州市小倉北区出身。1953年福岡県立小倉高等学校卒業。1958年京都大学法学部卒業。

1960年11月16日文部省管理局振興課へ入り、1963年体育局学校給食課。1965年から2年間、総理府審議室・内閣審議室に出向し、「建国記念の日」制定、明治100年記念事業等に従事した。ユネスコ国内委員会教育課、名古屋大学庶務課長を経て、1970年文化庁著作権課長補佐。1974年文化庁庶務課課長補佐、1977年文化庁著作権課著作権調査官。1979年から3年間、内閣官房インドシナ難民対策連絡調整会議事務局員を命ぜられ、難民への日本語教育を担当した。1982年、宗教法人担当の宗務課長、1984年、国立吉備少年自然の家所長、1986年、オリンピック記念青少年総合センター次長を務めた。

1988年3月1日文部省を退官し、3月2日から久留米大学法学部教授に就任した[1]。2005年定年退職、特任教授。2010年退任。公立大学法人九州歯科大学理事 (2008-2012)。公益社団法人国際日本語普及協会評議員(1992年5月26日~2010年5月26日)・理事(2010年5月27日~現在)。特定非営利活動法人日本肖像権協会理事。株式会社インタークロスIT企業法務研究所客員研究員[2]

著作権などのほか宗教、家元制度にも関心を持っている。

著書物

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単編著

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  • プラーゲ旋風』編 黎文社 1974
  • 『芸能人判例百選』芸団協出版部1984
  • 『外国著作権判例200題』著作権資料協会1989
  • 『宗教関係判例集成』全10巻 編 第一書房 1984-94
  • 『明治三十二年・貴族院の著作権法審議ー貴族院・著作権法・水野錬太郎』青山社 2021(予定)

共編著

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  • 『最新 著作権関係判例集』全11巻 編 ぎょうせい 1978-95
  • 『最新 企業秘密・ノウハウ関係判例集』ぎょうせい 1989
  • 『著作権文献・資料目録』1997-2002 著作権情報センター 1999-2004
  • 『著作権文献・資料目録』2003-2010 黒澤節男共著 著作権情報センター 2005-12
  • ウルトラマンと著作権―海外利用権・円谷プロ・ソムポート・ユーエム社』上松盛明共編 青山社 2014
  • 『美術作家の著作権 その現状と展望』福王寺一彦共著 里文出版 2014
  • 『文字書体の法的保護―タイプフェイス・フォント・ピクトグラム』葛本京子共著 青山社 2019
  • 『日本敗戦の代償ー神道指令・著作権・戦時加算』川上拓美共編 青山社 2020

論文・エッセイ一覧

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  • 1963年
    • 「公の支配と私立学校」私学振興12巻2号(1963年3月)29頁
  • 1967年
    • 「建国記念の日の制定について」社会教育1967年2月号(22巻2号)52頁
  • 1977年
    • 「著作権法第13条にいう著作物の範囲」法律のひろば1977年9月号4頁
  • 1981年
    • 「難民と日本語教育」文部時報1981年3月号76頁
    • 「日本が難民を受け入れる」国際交流1981年7月号(28号)40頁
    • 「民事判例に現れた家元制度 (1)」文化庁月報1981年7月号10頁
    • 「民事判例に現れた家元制度 (2)」文化庁月報1981年8月号14頁
  • 1984年
    • 「難民事業本部ができた頃」IR月報(部内資料)第39号1頁
  • 1999年
    • 「要約文と翻訳権侵害 - 東京地裁平成8年9月30日判決(江差追分ルーツ事件)についての疑問」久留米大学法学34号(1999年)51頁
  • 2003年
    • 「明治2年5月13日出版条例制定の背景 - 旧慣は引き継がれたか」(「著作権法と民法の現代的課題 - 半田正夫先生古稀記念論集」)3頁
  • 2005年 
    • 「法人名義 著作物たるべき著作物の他名義への変更(社)日本著作権協議会の破産による解散を機に」(「意匠法及び同周辺法の現代的課題 牛木理一先生古稀記念」)(発明協会 2005年)545頁
  • 2006年
    • 判例評釈「『宗教法人天理教』は『宗教法人天理教豊文教会』の名称使用を差し止められないという事例」、発明2006年10月号46頁
  • 2008年
    • 「代作とその周辺 - 偽りの著作者名の表示行為について」久留米大学法学59・60合併号(2008年10月)1頁
  • 2012年
    • 「日本著作権史素描-貸与権の創設まで」(高林龍三村量一竹中俊子編「知的財産法学の歴史的鳥瞰ー現代知的財産法講座4巻」187頁)
  • 2013年
    • 「『やっぱりブスが好き』事件(東京地裁平成8年2月23日判決)」(日本マンガ学会ニュースレター35号13頁~14頁)
  • 2014年
    • 「『子連れ狼』二重譲渡事件(知財高裁平成26年2月27日判決)」(日本マンガ学会ニュースレター37号12頁~13頁)
  • 2015年
    • 「『実話大報』事件(東京地裁平成25年11月28日判決)」(日本マンガ学会ニュースレター40号12頁~13頁)
  • 2016年
    • 「漫画『軍鶏』映画製作契約事件(東京地裁平成26年8月29日判決)」(日本マンガ学会ニュースレター42号6頁~11頁)
    • 「タイプフェイスの法的保護の現状」(JAGDA創作保全委員会編「タイプフェイスの法的保護」日本グラフィックデザイナー協会・2016年3月25日)1頁~41頁
    • 「パブリシティの権利とプロダクションの地位・役割(その3) - 法人著作、職務著作、職務発明類似の構成を基本とする考え方」日本音楽事業者協会「パブリシテイ権研究会報告書」(日本音楽事業者協会・2016年)107頁~113頁
    • 「著作権事件に見る日本の宗教と宗教団体の動き」
    • 「知的財産法研究の輪ー渋谷達紀教授 追悼論文集」661頁〜680頁 発明推進協会
  • CiNii>大家重夫

脚注

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  1. ^ 『現代日本人名録』
  2. ^ 『美術作家の著作権』著者紹介

外部リンク

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