国鉄ツ1300形貨車
国鉄ツ1300形貨車 | |
---|---|
基本情報 | |
車種 | 通風車 |
運用者 |
鉄道省 運輸通信省 運輸省 日本国有鉄道 |
所有者 |
鉄道省 運輸通信省 運輸省 日本国有鉄道 |
種車 | ワフ8000形 |
改造所 | 大宮工場 |
改造年 | 1930年(昭和5年) |
改造数 | 10両 |
消滅 | 1953年(昭和28年) |
常備駅 | 札幌駅、函館駅 |
主要諸元 | |
車体色 | 黒 |
軌間 | 1,067 mm |
全幅 | 2,248 mm |
全高 | 3,658 mm |
荷重 | 10 t |
実容積 | 23.4 m3 |
自重 | 8.1 t - 8.6 t |
換算両数 積車 | 1.6 |
換算両数 空車 | 0.8 |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 3,048 mm |
最高速度 | 65 km/h |
国鉄ツ1300形貨車(こくてつツ1300がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)およびその前身である鉄道省等に在籍した有蓋貨車(通風車)である。
本形式と同時期に同一の種車より改造製作されたツ1400形についても本項目で解説する。
ツ1300形
[編集]ツ1300形は、1930年(昭和5年)6月より同年9月にかけて鉄道省大宮工場にてワフ8000形(10両)から改造され生まれた10 t積み通風車である。合計10両(ツ1300 - ツ1309)が改造製作された。種車となったワフ8000形の車番は順不同である。牛乳(牛乳缶)専用として札幌鉄道局に配属され運用された。
塗色は、黒であり、全幅は2,248 mm、全高は3,658 mm、軸距は3,048 mm、自重は8.1 t - 8.6 t、換算両数は積車1.6、空車0.8、最高運転速度は65 km/h、車軸は10 t長軸であった。
戦後の1950年(昭和25年)5月に「第二次貨車特別廃車」の対象形式に指定され、改造より約23年後の1953年(昭和28年)7月13日に最後まで在籍した1両(ツ1300)が廃車となり同時に形式消滅となった。
車番履歴
[編集]ツ1300形 | 旧形式名 | 旧形式番号 | 改造年月 |
---|---|---|---|
ツ1300 | ワフ8000形 | ワフ8990 | 昭和5年6月中旬 |
ツ1301 | ワフ8000形 | ワフ8164 | 昭和5年7月下旬 |
ツ1302 | ワフ8000形 | ワフ9013 | 昭和5年7月下旬 |
ツ1303 | ワフ8000形 | ワフ8279 | 昭和5年7月下旬 |
ツ1304 | ワフ8000形 | ワフ8631 | 昭和5年7月下旬 |
ツ1305 | ワフ8000形 | ワフ8390 | 昭和5年7月下旬 |
ツ1306 | ワフ8000形 | ワフ8984 | 昭和5年9月上旬 |
ツ1307 | ワフ8000形 | ワフ8387 | 昭和5年9月上旬 |
ツ1308 | ワフ8000形 | ワフ8214 | 昭和5年9月上旬 |
ツ1309 | ワフ8000形 | ワフ8579 | 昭和5年9月上旬 |
ツ1400形
[編集]国鉄ツ1400形貨車 | |
---|---|
基本情報 | |
車種 | 通風車 |
運用者 |
鉄道省 運輸通信省 運輸省 日本国有鉄道 |
所有者 |
鉄道省 運輸通信省 運輸省 日本国有鉄道 |
種車 | ワフ8000形 |
改造所 | 国鉄工場 |
改造年 | 1930年(昭和5年) |
改造数 | 300両 |
消滅 | 1954年(昭和29年) |
主要諸元 | |
車体色 | 黒 |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 6,324 mm |
全幅 | 2,248 mm |
全高 | 3,658 mm |
荷重 | 10 t |
実容積 | 21.5 m3 |
自重 | 10.7 t |
換算両数 積車 | 1.6 |
換算両数 空車 | 0.8 |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 3,048 mm |
最高速度 | 65 km/h |
ツ1400形は、1929年(昭和4年)度より1931年(昭和6年)度にかけて鉄道省工場にてワフ8000形(300両)から改造され生まれた10 t積み通風車である。合計300両(ツ1400 - ツ1699)が改造製作された。種車となったワフ8000形の車番は順不同である。
各年度における各工場の製造数は以下のとおりである。
昭和4年度 16両
大宮工場 16両(ツ1400 - ツ1415)
昭和5年度 210両
大宮工場 24両(ツ1416 - ツ1439)
大井工場 40両(ツ1440 - ツ1479)
鷹取工場 40両(ツ1480 - ツ1519)
小倉工場 40両(ツ1520 - ツ1559)
五稜郭工場 40両(ツ1560 - ツ1599)
大宮工場 10両(ツ1600 - ツ1609)
名古屋工場 6両(ツ1610 - ツ1615)
長野工場 6両(ツ1622 - ツ1627)
金沢工場 2両(ツ1634 - ツ1635)
下関工場 2両(ツ1669 - ツ1670)
昭和6年度 74両
名古屋工場 6両(ツ1616 - ツ1621)
長野工場 6両(ツ1628 - ツ1633)
金沢工場 7両(ツ1636 - ツ1642)
鷹取工場 12両(ツ1643 - ツ1654)
後藤工場 12両(ツ1655 - ツ1666)
下関工場 7両(ツ1667 - ツ1668、ツ1671 - ツ1675)
盛岡工場 12両(ツ1676 - ツ1687)
土崎工場 12両(ツ1688 - ツ1699)
塗色は、黒であり、全長は6,324 mm、全幅は2,248 mm、全高は3,658 mm、軸距は3,048 mm、自重は10.7 t、換算両数は積車1.6、空車0.8、最高運転速度は65 km/h、車軸は10 t長軸であった。
改造より約20年後に「老朽貨車の形式廃車」の対象形式に指定され、1952年(昭和27年)6月26日通達「車管第1232号」により告示された(当時の在籍車数は270両であった)。1954年(昭和29年)最後まで在籍した車両が廃車となり同時に形式消滅となった。
参考文献
[編集]- 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)