コンテンツにスキップ

国鉄タ1450形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国鉄タ1450形貨車
基本情報
車種 タンク車
運用者 鉄道省
所有者 藤本竹商店→藤本産業
製造年 1929年昭和4年) - 1930年(昭和5年)
製造数 2両
消滅 1968年(昭和43年)
常備駅 南延岡駅水俣駅鵜殿駅
主要諸元
車体色
専用種別 アンモニア水
化成品分類番号 制定前に形式消滅
軌間 1,067 mm
全長 7,462 mm、7,900 mm
全幅 1,828 mm、2,006 mm
全高 3,813 mm、3,648 mm
タンク材質 普通鋼一般構造用圧延鋼材
荷重 13 t
実容積 15.0 m3、14.7 m3
自重 8.0 t、12.0 t
換算両数 積車 2.0
換算両数 空車 0.8
走り装置 シュー式一段リンク式
車輪径 860 mm
軸距 3,650 mm、3,800 mm
最高速度 65 km/h
寸法関係はタ1450、タ1451の順
テンプレートを表示

国鉄タ1450形貨車(こくてつタ1450がたかしゃ)は、かつて鉄道省に在籍した私有貨車タンク車)である。

本形式と同じ専用種別であるタ1530形についても本項目で解説する。

タ1450形

[編集]

タ1450形は、日本初のアンモニア水専用の13 t 積タンク車として1929年昭和4年)7月31日に1両(タ1450)が製造された。その後1930年(昭和5年)9月19日に1両(タ1451)が増備され合計2両が運用された。

本形式の他にアンモニア水を専用種別とする形式には、タ1530形(3両、後述)、タ1650形(2両)、タ1700形(3両)、タ1800形(2両)、タム4700形(8両)、タキ250形(4両)、タキ21200形(4両)の7形式がありいずれも少数両数形式である。

落成時の所有者は、藤本竹商店でありその常備駅は日豊本線南延岡駅であった。その後1948年(昭和23年)8月30日に藤本産業へ名義変更され常備駅は鹿児島本線(現在の肥薩おれんじ鉄道線)の水俣駅へ移動した。

車体色は黒色、寸法関係はタ1450、タ1451で異なり全長は7,462 mm、7,900 mm、全幅は1,828 mm、2,006 mm、全高は3,813 mm、3,648 mm、軸距は3,650 mm、3,800 mm、実容積は15.0 m3、14.7 m3、自重は8.0 t、12.0 t、換算両数は積車2.0、空車0.8、走り装置はシュー式、一段リンク式である。

1968年(昭和43年)9月30日に2両そろって廃車になり同時に形式消滅となった。

タ1530形

[編集]
国鉄タ1530形貨車
基本情報
車種 タンク車
運用者 鉄道省
所有者 大日本人造肥料
種車 タム400形
改造年 1930年(昭和5年)
改造数 3両
消滅 1933年(昭和8年)
常備駅 速星駅
主要諸元
車体色
専用種別 アンモニア水
化成品分類番号 制定前に形式消滅
軌間 1,067 mm
荷重t
換算両数 積車 1.8
換算両数 空車 1.0
車輪径 860 mm
最高速度 65 km/h
テンプレートを表示

1930年(昭和5年)11月19日にタム400形より3両(タム402 - タム404→タ1530 - タ1532)の専用種別変更(濃硫酸→アンモニア水)が行われ、形式名は新形式であるタ1530形に変更された。改造により積載荷重は15 tから8 tヘ減トンされた。

所有者は大日本人造肥料であり、その常備駅は高山本線速星駅であった。

改造より約2年後の1932年(昭和7年)8月にタ1532がタム400形へ再改造され原番号へ復帰した。さらに残った2両も1933年(昭和8年)3月14日に同様にタム400形へ再改造され原番号へ復帰し形式消滅となった。

参考文献

[編集]
  • 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

関連項目

[編集]