コンテンツにスキップ

国鉄タキ7250形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国鉄タキ7250形貨車
国鉄タキ7250形、コタキ7265 1995年11月23日、清水駅
国鉄タキ7250形、タキ7265
1995年11月23日、清水駅
基本情報
車種 タンク車
運用者 日本国有鉄道
日本貨物鉄道(JR貨物)
所有者 内外輸送、石油荷役→ニヤクコーポレーション
製造所 川崎車輛富士重工業舞鶴重工業
製造年 1967年(昭和42年) - 1971年(昭和46年)
製造数 115両
消滅 2007年(平成19年)
常備駅 中条駅新興駅東小倉駅
主要諸元
車体色
専用種別 アルコール
化成品分類番号 31
軌間 1,067 mm
全長 12,010[1] mm
全幅 2,720[1] mm
全高 3,860[1] mm
タンク材質 耐候性高張力鋼
荷重 35 t
実容積 44.8[1] m3
自重 16.0 t
換算両数 積車 5.0
換算両数 空車 1.6
台車 TR41C
車輪径 860 mm
軸距 1,650 mm
台車中心間距離 8,210 mm
最高速度 75 km/h
テンプレートを表示

国鉄タキ7250形貨車(こくてつタキ7250がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍した私有貨車タンク車)である。

概要

[編集]
ニヤクコーポレーション時代の
タキ7283(撮影:蘇我駅

本形式は、アルコール専用の35t 積タンク車として1967年(昭和42年)2月25日から1971年(昭和46年)9月10日にかけて115両(タキ7250 - タキ7299、タキ17250 - タキ17299、タキ27250 - タキ27264)が川崎車輛富士重工業舞鶴重工業の3社にて製作された。

記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「タキ」と標記する。

本形式の他にアルコールを専用種別とする形式にはタ2000形(3両)、タム8100形(11両)、タサ3000形(82両)、タサ3200形(3両)、タサ3500形(3両)、タサ5000形(1両)、タキ500形(6両)、タキ600形(20両)、タキ3500形(179両)、タキ7200形(8両)、タキ13700形(30両)、タキ13800形(25両)の12形式が存在した。

落成時の所有者は、内外輸送1社のみであった。

1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号31」(燃焼性の物質、引火性液体、危険性度合2(中))が標記された。

1986年(昭和61年)11月29日に7両(タキ7257、タキ7259、タキ7267、タキ7271、タキ7274、タキ7275、タキ7283)、1991年(平成3年)8月に1両(タキ7200)が石油荷役(その後タキ7283のみニヤクコーポレーションへ社名変更)へ名義変更されたがいずれも数年後に元の内外輸送に再名義変更された。

35系に属するタンク体は、耐候性高張力鋼(SPA-H)製であり、積込みはマンホールからの上入れ式、荷降ろしは吐出管を用いた下出し式である。

車体色は、寸法関係は全長は11,610mm、全幅は2,720mm、全高は3,860mm、台車中心間距離は8,210mm、実容積は44.8m3、自重は16.0t、換算両数は積車5.0、空車1.6であり、台車はベッテンドルフ式のTR41Cである。

1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には114両(タキ7281が廃車)の車籍がJR貨物に継承されたが、2007年(平成19年)10月に形式消滅した[2]

年度別製造数

[編集]

各年度による製造会社と両数は次のとおりである。

  • 昭和41年度 - 15両
    • 川崎車輛 5両 内外輸送(タキ7250 - タキ7254)
    • 川崎車輛 10両 内外輸送(タキ7255 - タキ7264)
  • 昭和42年度 - 40両
    • 富士重工業 10両 内外輸送(タキ7265 - タキ7274)
    • 舞鶴重工業 5両 内外輸送(タキ7275 - タキ7279)
    • 川崎車輛 10両 内外輸送(タキ7280 - タキ7289)
    • 川崎車輛 5両 内外輸送(タキ7290 - タキ7294)
    • 川崎車輛 5両 内外輸送(タキ7295 - タキ7299)
    • 川崎車輛 5両 内外輸送(タキ17250 - タキ17254)
  • 昭和43年度 - 17両
    • 川崎車輛 6両 内外輸送(タキ17255 - タキ17260)
    • 川崎車輛 4両 内外輸送(タキ17261 - タキ17264)
    • 川崎車輛 7両 内外輸送(タキ17265 - タキ17269、タキ17271 - タキ17272)
  • 昭和44年度 - 13両
    • 川崎車輛 3両 内外輸送(タキ17270、タキ17273 - タキ17274)
    • 川崎車輛 10両 内外輸送(タキ17275 - タキ17284)
  • 昭和46年度 - 30両
    • 川崎重工業 10両 内外輸送(タキ17285 - タキ17294)
    • 富士重工業 15両 内外輸送(タキ17295 - タキ17299、タキ27250 - タキ27259)
    • 富士重工業 5両 内外輸送(タキ27260 - タキ27264)

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d 「形式図番号FD0617 形式タキ7250」(鉄道史資料保存会編 『国鉄貨車形式図集II』、1995年〔3版〕、p.114)
  2. ^ 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』No.810 鉄道車両年鑑2008年版 p.115

参考文献

[編集]
  • 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『国鉄貨車形式図集II』(鉄道史資料保存会編・発行、1995年〔3版〕)
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

関連項目

[編集]