呂氏春秋
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著者 | 呂不韋 |
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国 | 秦 |
言語 | 上古中国語 |
ジャンル | 古典 |
出版日 | 秦王政6年(前241年) |
『呂氏春秋』(りょししゅんじゅう、拼音: Lüshi chūnqiū; ウェード式: Lü-shih ch'un-ch'iu)は、中国の戦国時代末期、秦の呂不韋が食客を集めて共同編纂させた書物。『呂覧』(りょらん)ともいう。秦の始皇8年(紀元前239年)に完成した。
内容
[編集]十二紀・八覧・六論から構成され、26巻160篇。その思想は儒家・道家を中心としながらも名家・法家・墨家・農家・陰陽家など諸学派の説が幅広く採用され、雑家の代表的書物とされる。
天文暦学や音楽理論、農学理論など自然科学的な論説が多く見られ、自然科学史においても重要な書物とされる。また「刻舟求剣」などの寓話や説話も収録されている。
書名の由来は、1年12カ月を天人相関説(時令説)をもとに春夏秋冬に分けた十二紀から『呂氏春秋』、八覧から『呂覧』とする。
呂不韋は完成後に一般公開し、一字でも添削ができれば千金を与えると公言した、これが「一字千金」の由来とされている。
受容
[編集]前近代の注釈書としては、後漢の高誘注、清代の畢沅校注(『呂氏春秋新校正』)がある。日本では、江戸時代の荻生徂徠『読呂氏春秋』[1]、戸崎淡園『読呂氏春秋補』[2]、蒲坂青荘『畢校呂氏春秋補正』[2]、片山兼山門下(山子学派)の『呂氏一適』『呂子考』[1]、幕末の森鉄之助の注[1]、などがある。
ヘルマン・ヘッセは『ガラス玉遊戯』で大楽篇の音楽論を引用している[2]。
現代語訳
[編集]日本語
[編集]- 『呂氏春秋』 藤田剣峰 訳注、国民文庫刊行会〈国訳漢文大成〉1924年。(NDLJP:965862)。著作権切れ
- 『呂氏春秋』 内野熊一郎・中村璋八訳著、明徳出版社「中国古典新書」、1976年。ISBN 978-4-89619-279-7。摘録。
- 『呂氏春秋』 町田三郎 編訳、講談社「中国の古典」、1987年/講談社学術文庫、2005年。ISBN 978-4-06-159692-4 。説話を主とした十二紀からの摘録。現代語訳、訓読、原文。
- 『呂氏春秋』 楠山春樹:訳者代表、明治書院〈新編漢文選 全3巻〉1996-1998年
- 上)ISBN 978-4625572012 中)ISBN 978-4625572029 下)ISBN 978-4625572036
複数訳者による全訳(下巻あとがきに訳者一覧あり)。原文・訓読・現代語訳・注解付。
- 上)ISBN 978-4625572012 中)ISBN 978-4625572029 下)ISBN 978-4625572036
- 『呂氏春秋』「新釈漢文大系 補遺編1・2」明治書院 2023-2024年。上記の新装再編
日本語以外
[編集]- John Knoblock and Jeffrey Riegel, The Annals of Lue Buwei, Stanford University Press, 2001.
- 翟江月, 『呂氏春秋(共3冊)(漢英対照)』(大中華文庫), 広西師範大学出版社, 2005. 原文と現代中国語訳および英訳を見開きで載せている。
脚注
[編集]- ^ a b c 土屋紀義・佐々木研太『江戸時代の呂氏春秋学:山子学派と森鐵之助・新出注釈二種』中国書店、2017年。ISBN 978-4903316581。
- ^ a b c 清水洋子 著「『呂氏春秋』」、湯浅邦弘 編『教養としての中国古典』ミネルヴァ書房、2018年。ISBN 9784623082759。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 呂氏春秋 - 中国哲学書電子化計画
- “全國漢籍データベース 四庫提要 呂氏春秋”. kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp. 2021年2月6日閲覧。