何尊
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何尊(かそん)は西周成王時代(紀元前11世紀)の銅尊。[1]尊は青銅器で酒器の一種、「何」という貴族がつくらせたのでこう称する。
1963年、中華人民共和国陝西省宝鶏市賈村出土。全高は38.8cm、口径は28.8cmある。重量は14.6kg。宝鶏市博物館蔵。
何尊の内庭には122字の銘文があり、「中国(𠁩或)」という言葉が見られる最古の文字記録である。
銘文
[編集]周の文王が大命(天命)を受け、武王が商(殷)を滅ぼし、成王が成周(現在の洛陽市)へ遷都したことを記している。
隷定字で書く:
隹王初𨟦宅于成周,復爯武王豊,祼自天,才亖月丙戌,王𫌲宗小子于亰室,曰:「昔才爾考公氏,克𬩂玟王,𢑩玟王受𢆶大命。隹珷王既克大邑商,𠟭廷吿于天,曰:『余𠀠宅𢆶𠁩或,自之辥民。』烏虖,爾有唯小子亡戠,𧠟于公氏,有𫤼于天,𬴲令,茍亯𢦒。叀王龏徳谷天,順我不每。」王咸𫌲。𣄰易貝卅朋,用乍𫭌公寶𱀵彝,隹王五祀。
繁体字で書く:
唯王初遷󠄁宅於成周,復稱武王禮,福自天。在四月丙戌,王誥宗小子於京室,曰:「昔在爾考公氏,克弼文王,肆文王受茲大命。唯武王既克大邑商,則廷吿於天,曰:『余其宅茲中國,自之乂民。』嗚呼,爾有唯小子亡識,視於公氏,有爵󠄂於天,徹命,敬享哉!唯王恭德裕天,訓我不敏。」王咸誥,何賜貝卅朋,用作庾公寶尊󠄂彝。唯王五祀。
脚注
[編集]- ^ 洛陽出土伝世品青銅器研究 (一) 竹内康浩 - 1999