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ヴィーナスGP

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヴィーナスGP
スペースワールド時代(2008年)
過去名はスパイラル彗星ヴィーナス
所在地 姫路セントラルパーク
座標 北緯34度52分26.30秒 東経134度45分54.00秒 / 北緯34.8739722度 東経134.7650000度 / 34.8739722; 134.7650000座標: 北緯34度52分26.30秒 東経134度45分54.00秒 / 北緯34.8739722度 東経134.7650000度 / 34.8739722; 134.7650000
状態 営業中
開業 1996年3月2日 (1996-03-02)(スペースワールド)[1]
2022年7月16日 (2022-07-16)(姫路セントラルパーク)
閉鎖 2017年12月31日 (2017-12-31)(スペースワールド)
建築費 20億
種別 鉄製
製作 マウラゾーネ
デザイナー アントン・シュワルツコフ
最高部高度 40 m (130 ft)
コース全長 1,040 m (3,410 ft)
最高速度 83 km/h (52 mph)
回転 1
所要時間 2.15
最大傾斜角 65°
最大加速度 5.2
身長制限 120 cm (3 ft 11 in)
ヴィーナスGP - RCDB
ヴィーナスGPの画像 - RCDB

ヴィーナスGP(ヴィーナスグランプリ)は、姫路セントラルパークローラーコースター。かつてはスペースワールドに存在していた。本記事では前身の「スパイラル彗星ヴィーナス」についても記述する。

ライトアップされたヴィーナスGP『ルミナス』のホーム
ライトアップされたヴィーナス『ルミナス』の車両

概要

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「ジェットコースターの神様」とも呼ばれたアントン・シュワルツコフの遺作。スペースワールド時代にはマグナムブースターザターンタイタンMAXとともに三大コースターと呼ばれていた。冬季夜間営業時には車両及びコースターにライトアップが施され、「イルミネーション」の「ルミ」と「ヴィーナス」の「ナス」を取って、「ルミナス」と呼ばれていた。

諸元

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設計 アントン・シュワルツコフ
施工 マウラゾーネ
最大時速 83 km/h
コース全長 1040 m[2]
最高部 36 m[2]
最大傾斜角 65°
最大バンク 95°
最大G 5.2 G
定員 24名(2人乗り12両編成[2]、2台運行可能)
乗車制限 身長120 cm以上
セーフティー装置 垂直肩ハーネスおよび逆U字型安全バー

歴史

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1996年、北九州市八幡東区のテーマパーク、スペースワールドに「スパイラル彗星ヴィーナス」の名でオープンした。設計は「コースターの神様」とも呼ばれるドイツのコースター設計者、アントン・シュワルツコフが行った。ヴィーナスはシュワルツコフ社の従来の代表商品である「ルーピングスター」を発展させたもので、狭い敷地に多くのレールを敷き詰め、かなり入り組んだコースとなっているのが特徴的である。コースの色はオープン当初は青緑色であった。2006年12月21日、「ギャラクシーレーサーヴィーナスGP(グランプリ)」としてリニューアルの際、レールの色が従来の青緑色から黄緑色へと塗り替えられた。

2017年12月31日のスペースワールド閉園後には解体工事が行われ、2018年時点ではスペースワールドが属していた加森観光グループ内での再活用策として北海道への移設が検討されていたものの[3]、その後2022年7月16日に加森観光系の姫路セントラルパークに移設開業した[4][5]

コース概要

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スタート後は最高部40 mまでの巻き上げが行われる。その後ファーストドロップ。ファーストドロップは中途半端な位置までしか行われず、その最下部はエア・ポケットと呼ばれる。最下部に到着後はすぐさま上昇し、今度はひねりながらのドロップ(シュワルツコフ・ドロップ)を行い、垂直ループ(ループ・ザ・ループ)へ突入する(この時、このコースターでは最大である5.2Gへ達する。また、この垂直ループは国内最大級である)。その後はUスパイラル、バーチカルバンクなどと呼ばれる旋回コースを繰り返し、ゴールに至る。

演出

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ギャラクシーレーサーヴィーナスGPへのリニューアル後には様々な演出が行われた。

プラットフォームにはこのコースターのコンセプトである「ギャラクシーレースの地球代表選考会」を連想させる効果音が流れる。プラットフォームのゲートオープン時には「Next team, please ride on」とう音声が流れ、スタート時には「Ready? Set, GO!」という音声が流れた。コースター走行中にもプラットフォームにおいてレースを連想させるようなBGM(T-SQUAREの楽曲「TRUTH」を大幅にアレンジし、メロディーを変更したもの)が流れていた。

また、このコースターは「宇宙にやさしい駆動システム“NORIDES”を採用している」という設定(後述)があり、このNORIDESはパイロット(乗客)のエンジョイヒューマンパワー(ノリ)を原動力としているという物である。実際の演出としては、コースタースタート前に操作室のクルーが「エネルギーチャージ、ヴィー?」と乗客に問いかけ、それに対して乗客は「ナース!」と返答を行い、その声(ノリ)の大きさによってコースターの速度が変動するというものがあった。声(ノリ)の大きさは「エネルギーチャージ率」という数字で表され、最高で120%である。また、夜間ライトアップ時には「エネルギーチャージ、ヴィー?」の掛け声が「ルミナスチャージ、ヴィー?」に変更されていた。また、クリスマス時にはクルーが「メリー?」と問いかけ、乗客が「クリスマス!」と返答すると言ったアドリブ的演出も見られた。なお、ヴィーナスGPにおける最高タイムは2017年12月31日におけるラストランでのエネルギーチャージ率120%によるもので、走行タイムは測定不能とのアナウンスがあった。

脚注

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外部リンク

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