リゾット
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リゾット(Risotto)は、もともとイタリアで食べられてきた麦類の料理に東洋(中東)から伝播した米が融合した料理である。イタリアでは下記の料理法で調理した米料理のみを指し[1]、フランスではピラフの別名として用いられてきた。
歴史
[編集]イタリアは中世からポー川を利用して水稲栽培に成功した地域であり、スペインと並んで米を生産するヨーロッパで数少ない国の一つである[2]。長い間、米料理はイタリア北部に限定され、そのほとんどは、米をバターで炒め、スープとサフランを加えて炊くという調理法で作られていた。これがリゾットの原型である。第二次世界大戦後はイタリア全土に普及し、今日のイタリアではどこのレストランのメニューにも登場する。
基本
[編集]- 米はカルナローリ、アルボリオ、ヴィアローネ・ナノなどの中粒種米のうち、大きめのものが適する。またジャバニカ米も向いている。
- 米は研がない[3]。
- 米は新米のように水分が多いものより古米の方が良い。基本的に芯が残るアルデンテになるように調理する。
主な種類
[編集]- ミラノ風リゾット(it:Risotto alla milanese):鶏または牛のブイヨン、サフラン、骨髄、バター、パルミジャーノ・レッジャーノで作ったリゾット。
逸話
[編集]リゾットは米を用いるが、イタリアでリゾットは主食ではなく野菜料理に分類される。そして主食はパンなので、リゾットを食べながらパンを食する[4]。
脚注
[編集]- ^ 西尾智治『イタリア料理』定延健二監修、辻学園調理・製菓専門学校〈専門料理全書〉、2007年、102頁。ISBN 978-4-88046-915-7。
- ^ 『米とくらし(歴史・食べ方・世界)』 3巻、鎌田和宏監修、学研プラス〈米のプロに聞く!:米づくりのひみつ〉、2017年、41頁。ISBN 978-4-05-501228-7。
- ^ 大嶌悦津子、成田亮子、千田真規子「ヨーロッパの米料理 (第2報) : イタリアの米料理 "リゾット"」『東京家政大学研究紀要 2 自然科学』第40巻、2000年、42頁、CRID 1050845763178056448。
- ^ イタリアの食文化 | 「食文化の違い」 :ファスニングジャーナル