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ヨウ化水銀(II)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヨウ化水銀(II)
識別情報
CAS登録番号 7774-29-0 チェック
特性
化学式 HgI2
モル質量 454.40 g/mol
外観 赤橙色の結晶または粉末
密度 6.36 g/cm3
融点

259 °C

沸点

350 °C

への溶解度 6 mg/100 ml
危険性
EU分類 猛毒(T )
環境への危険性(N)
EU Index 080-002-00-6
Rフレーズ R26/27/28, R33, R50/53
Sフレーズ (S1/2), S13, S28, S45, S60, S61
関連する物質
その他の陰イオン フッ化水銀(II)
塩化水銀(II)
臭化水銀(II)
その他の陽イオン ヨウ化亜鉛
ヨウ化カドミウム
関連物質 ヨウ化水銀(I)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ヨウ化水銀(II)(ヨウかすいぎん(II)、Mercury(II) iodide)は、化学式が HgI2無機化合物である。赤橙色の結晶で、水にはほとんど溶けない。

臭化物塩化物アンモニアアルカリシアン化物塩、塩、ヨードホルムおよび過酸化水素とは避けて保存する。

性質

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ヨウ化水銀(II)はサーモクロミズム挙動を示し、126°Cに熱するとα型結晶から淡黄色のβ型結晶に相転移する。サンプルを冷却すると徐々に元の色に戻る。これはしばしばサーモクロミズムのデモンストレーションに使われる[1]

用途

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ヨウ化水銀(II)はアンモニアの検出に使われるネスラー試薬の合成に用いられる。半導体材料でもあり、X線とガンマ線の室温で動作する探知および画像化デバイスとして用いられる[2]

医学ではヨウ化水銀(I)と同様に、梅毒の治療に用いられていたが、毒性が強いために現在において使われることはない。

存在

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ヨウ化水銀(II)は非常に珍しい鉱物洋紅石Coccinite)として天然に存在する。

脚注

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  1. ^ http://jchemed.chem.wisc.edu/JCESoft/CCA/CCA2/MAIN/THERMHG/CD2R1.HTM
  2. ^ http://www.freepatentsonline.com/6509203.html

関連項目

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